第七章「戦闘開始」
日本中の工場が稼働している1952年7月20日。
時の総理大臣東条とうじょうは一つの不安を抱えこんなことを考えていた。
「日米休戦からはや二年の歳月が経過し、日本はカナダを陥落させ前線拠点を建設したが、果たして我が国は、米国と戦争をして勝つことはできるのだろか…。
一次大戦の時の米国の工業力は恐ろしいものだった、今となればあの時以上の
工場、戦車、航空機を保有しているはず。」
そんな事を考えている東条のもとに一人の来客が訪れた、海軍大臣の
加藤「失礼します、首相」
東条「おお、加藤君か」
加藤「首相、そろそろです」
東条「遂にか…、勝機はあるのかね?」
加藤「今はまだ何とも…」
東条「そうか…」
日米開戦から早二年。日本軍は大規模作戦を計画していた。
日本軍の偵察機がワシントン上空を飛行していた際に米空軍の大編隊を
発見したのである。偵察機からの報告はすぐに司令部に伝わり、日本軍はカナダ
方面に飛行してきた際に対応できるようにと迎撃機を飛ばし待機していた。
しかし、この大編隊の目的地は違った。偵察機が敵直掩機にばれないように
大編隊を尾行を続けて三時間の時が流れた時突如大編隊が大きく進路を変えたのである。偵察機からこの報告を受けた司令部は敵の機首がどこを向いているのか地図を広げた。
カナダ軍令部「このままこの大編隊が直進を続けたとして着く目的地は…」
カナダ軍令部「ハワイですな」
カナダ軍令部「ハワイで補給を受けまたどこかに行くのでしょうか」
カナダ軍令部「その可能性が高いな」
カナダ軍令部「ガダルカナルの軍令部につないでくれ」
ところ変わりここはガダルカナル、軍令部の電話が鳴り響いた。
ガダルカナル軍令部「はい、ガダルカナル軍令部です」
カナダ軍令部「カナダ方面軍軍令部だ」
ガダルカナル軍令部「どうかされましたか?」
カナダ軍令部「実はアメリカの大編隊を発見したのだが、現在ハワイ方面に飛行し ていてハワイで補給を行けまた飛び立つ場合そちらに行く可能性
がある。残念だがこちらの偵察機はそこまで飛行できないので、
そちらで偵察機を出して監視してもらえないだろうか」
ガダルカナル軍令部「了解しました」
カナダ軍令部「よろしく頼んだ」
こうしてガダルカナルの飛行場から一機の偵察機とそれを守る二機の零戦が
飛び立った。偵察機が飛行場を飛び立ってから二時間が経過し偵察機はやっと
大編隊を見つけることができた。軍令部の思いどうり大編隊はハワイで補給を行け
ガダルカナル方面に向かっていた。ハワイで進路を変えた大編隊であったがそれからしばらくたっても進路を変えずにいたので軍令部はこれが最終進路だと仮定し、
再び地図を開いた。
カナダ軍令部「この針路上にある我が国の島などは…」
カナダ軍令部「硫黄島です」
カナダ軍令部「硫黄島の軍令部に知らせておこう」
硫黄島軍令部「はい、硫黄島軍令部です」
カナダ軍令部「まだ仮定の段階だがハワイで補給を受けた爆撃隊がそちらに行く
可能性が高い迎撃機を出してくれ」
硫黄島軍令部「了解しました」
カナダ軍令部の読みは的中した、爆撃隊の目標は硫黄島であった。
偵察機で監視し、あらかじめ迎撃機を飛行させていた日本軍に不覚は無く
爆撃隊は壊滅的な被害を受け敗北した。
大統領「空軍大臣、何か言い訳はあるか?」
空軍大臣「いえなにも…」
大統領「前回といい今回といい、君は何度失敗を繰り返せば気が済むのだ」
空軍大臣「申し訳ありません、大統領」
大統領「私は前回言ったはずだ、次ミスを犯したらクビにすると」
空軍大臣「はい、覚悟は出来ています…」
大統領「空軍大臣、君を空軍大臣の職から解雇する」
こうして、アメリカの空軍大臣は変わり新しい空軍大臣として
「ジョージ・フィリップス」が空軍大臣の職を与えられた。
今回の攻撃によって日本側は一度補給を受ければ硫黄島すらも攻撃可能な爆撃機を米国が保有していることを知ることになる。
そして、日本軍は今回の攻撃の報復攻撃を決定。目標はハワイに決定された。
加藤「本作戦は平和への活路を見出さんと活動する我が帝国軍の危険を
脅かした米国への報復攻撃である。
本作戦の成否は諸君の働きにかかっている。細心にそして大胆に
胸の大和魂に恥じぬ働きを期待し訓示とする。」
艦爆隊長「攻撃地点まであと少し。艦爆隊行くぞ!」
隊員たち「おう!」
爆撃隊長機「爆撃隊コースよしコースよし、用意・用意・用意。
投下投下投下!」
爆撃隊「投下!!」
アメリカ兵士「ノーン!日本の飛行機だ!」
アメリカ兵士「あいつらどこから来やがった!」
アメリカ兵士「うわー!爆弾だー!」
攻撃は見事に成功した。ハワイに対する二度目の攻撃は成功に終わった。
ハワイの軍設備等は再び被害をを受けることとなった。
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