不思議な住人たち

なつみかん

第1話 不思議な引っ越し

私の名前は、夏樹みかん。

この春からこのアパートに引っ越すことになりました。

受験は大変でしたが、なんとか受かってました。それよりも______

このアパート、住人の癖が強いです。


「なんていう切り出し方だよ、まるで俺らが変人みてーじゃねーか」


「そうかなぁ?そう思ってるのは麻さんだけだと思うけど」


「んあこたねーよ、なあ?フレス」


「うーん、麻はたしかに変人だと…」


「んにゃろう!」


そう言って笑うのは麻さん。

黒い服とズボン、あと帽子が特徴的な人で、けっこうなんというか、口が悪い。

一番最初に私に話しかけてきて、正直めっちゃ怖かった。


というか


「なんで私の部屋に入り込んでるんですか?」


「私は、麻が、危害を加えないように…」


そう言って麻さんに口を防がれたのがフレスさん。

日本人ではないそうだが、日本語は流暢。というか、赤毛なのに先っぽは緑色の髪。

本人曰く地毛とのこと。


「まあ、そんなわけで宴会じゃーって麻さんに言われちゃってね、お邪魔だと思うけど、害はないからね」


そう優しく言ってくれるのが寧さん。

髪を極限まで伸ばしていて、服も割と大きめだが、性格は割と律儀だったりする。


「そんなわけで、夜まで飲むぞ!」


「9時には退室させるね」


「…」


そんなわけで、私のアパート暮らしが始まりました。

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