末期がん


おれは末期がんだった

末期がんになることに決めたのだ

勘違いするな

全てはおれの制御下にある

「末期がんだって? ………ふふん」

勝った

そんな気がした

靴で寿司を踏み潰した

おれは最初から末期がんだった

それはとても珍しい症例らしい

それはそうだろうな

なんだって起こり得るのだおれの身の回りでは

しかもおれのがん細胞は桃色だった

だから丁重に保護しろという意見まで医療関係者から飛び出た

なるほど

おれはその医師の首を絞めて殺した

とりあえずこいつよりは長生き出来たのだからそれで良いかという結論に達した


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