師匠


ペンギンがいた

体毛だけで極寒を乗り切るペンギンだった

そんなペンギンを師匠に迎えることにした

「ちゃあっす」

おれは軽く頭を下げた

少し休むことにした

「お前は座るな」

ペンギン師匠からの厳しい言葉

「うるせえな」

おれは気が立っていたので早速ペンギン師匠を蹴っ飛ばした

隣りにいた妻が驚いて口を開いた

………だがおれに妻なんていたっけっか?

ふと思った

ふとな

全神経を研ぎ澄ませろ

妻の周りをうろうろと回った

「なあに?」

「あのさ、あなたってぼくの妻ですか?」

「そうに決まってるでしょ?」

そんな答えが返って来た

「じゃあセックスなんかをしても合法的に許される関係ってわけ?」

期待に胸をわくわくさせて問いかけた

「そういうことになるわね」

おれはごくりと唾を呑み込みびんびん物語へと突入した


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