青二才


何かやりたかった

何か

人とは違う何か

けど努力はしたくなかった

漫画家になろうと思った

漫画を読むのが好きだったから

諦めた

途中で気付いた

漫画を読むのは好きだが漫画を描くのは好きではないのだ

小説を書こうと思った

だが字を書くのもあまり好きではなかった

だから詩人になることにしたんだ

面倒くさいんだ

何もかもが

「あー、肺呼吸だりい」

今日もそんなことを呟いている

人生を早送りして終了させる方法を考えている

だから改行ばかりする詩人になったのだ

詩人は楽だ

適当なことを書いていればそれで良いのだ

格好だって適当で良かった

常時パジャマだ

パジャマから普段着に着替えることはなかった

パジャマのままコンビニへ行き

パジャマのままフカヒレマンを購入し

パジャマのままカツアゲされ

そしてパジャマのままジェノサイドを遂行する

だからよく頭がおかしいと言われる

飽きたけどね

人からどう思われるかなんてどうでもいいことだといい加減、気付くべき

そしておれは今日もまた寝る

その時だけはパジャマでいても誰からも文句を言われることは無い

詩人が寝ている姿それは本当に様になるのだ

「あなたは寝るのがとっても上手ね」

いつか保育園でそう褒められたことを思い出す


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