シャツ


放心状態の

おれを

小鳥がつついた

おれを目覚めさせようとしているのか

或いは

もう既にこいつにとっては餌という認識なのか

よくわからなかった

「取り敢えず殺すか………」

言葉を発した

その思考にびっくりした

おれってこんな野蛮な奴だったのか

自分の着ているシャツを初めて見るように眺めてみた

そこにはLOVEと書かれていた

ただの柄だ

それを着ている本人とは何の関係も無い


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