獣たちの夜
今夜
誰かの息子
或いは
誰かの娘が
殺されるだろう
そしてそれは
ただの確率なのだろう
誰の意思も反映されていないだろう
安穏な夜が
続いたならばその分だけ次の日が………
さあ
お前は窓を閉めて
厳重に鍵を掛けろ
それでもやって来るときはやって来るのだ
震えながら
誰もが心の中で思っていることを口にはしなかった
隣りの家の子が死んでくれればいいと
そして今夜が無事に終わればいいと
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