輝かしい朝


少年は

目覚めると

窓をいっぱいに開けた

入り込んでくる

風を

身体全体で感じ

光の差し込んでくる角度に

目を細めた

これから

一階へと降りて

両親におはようのキスをする

そしてパンを食べて

靴を履いて

友達のいる学校へと向かうのだ

そのことを思うと

少年は

神様に感謝したくなるほど幸せな気持ちになるのだった

けれど

何故だろう?

目の前には

輝かしい未来があって

それなのに

少年は

今日というこの日が

幸せの絶頂であることを知ってしまおうとしていた


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る