卒業式


全てが終わる日が来る

大切なのは

もう

思い出せない

放課後のくだらない話しとかそんなこと

何をそんなに喋ることがあったのだろう?

今となっては不思議だ

でも楽しかった

そして

あんな風に完璧な瞬間は

もう二度とやって来ないのだろう

それが解ってしまうから

哀しくなる

卒業式が終わって教室に戻ると

「同窓会やろうね!」

仲良しの子達が話しかけて来た

うんってわたしも答えた

でも知ってる

いつか再び会ったその時に

同窓会やろうねって笑い合ったこの時にはけして戻れないことを

わたしたちは偶然、同じ町に住んで

偶然、同じ時間をたくさん過ごした

ただそれだけのこと

だから

もう

それでいいんだ

さよなら

もう二度と会うこともないみんな、じゃあね


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