日常的な非日常的の乖離

@kyuri_kei

第1話 幼少期

幼少期の頃、それが普通だった…。と思っていたが、世間の倫理観的に言えば普通ではなかった家庭だった。

ランドセルを背負って家に帰ると女の人が縛られ殴られ悲鳴と歓喜の声と淫靡な匂いが充満している1階を横目に、「ただいま!」と帰り2階の自分の部屋に戻って行くという生活が日常だった。


小学校3年生くらいまでは誰が母親かわからなかった。常に色んな女性が代わる代わる出入りして全身傷だらけになりながらも良くしてくれていたから。授業参観後の保護者面談の通知を父親に渡した時、「お母さんに渡して」と言われて指を刺された先の人を始めて母親と認識した。

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