27-829

 私自身が問題となった。そういう人生であった。答えはまだ出ていない。

 それでも確信をもっていることがある。我々は平等などではない。神の前での平等とは、絶対的な者の前では我々の間の違いなど些細なものである、ということを意味しているに過ぎない。そのことを履き違えるから悲劇が起こる。覇者の冠はしかるべき者にのみに与えられる。

 我々は生まれ落ちる場所を選ぶことが出来ないのだ。ならば、私自身が問題にならないのは自分を何かで胡麻化しているか、慰めているか。確かに私は特殊な者としてここにあったが、突き詰めるならば皆そうであろう。

 

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