2日目終了直後の候補たち
※会話劇のみです。戦場には出しませんので、ご了承くださいませ。
「さて、二日目が終わったか。最早混迷を極めた状況だな」
モナリザ・アライが渋い表情で、広域マップを確認する。
「……(冗談じゃねえ、冗談じゃねえ、冗談じゃねえ! 俺のサイボーグ達がああもあっさりやられるなんて……クソッ! 頼む、妹よ……! 俺に気力を、勝つ為の力を!)」
ソリティアは当初の余裕を無くし、内心で荒れていた。
「我が戦力最高峰のあやつが仕留められるとはな。予想外も良い所である」
ソリティアとは対照的に、ビンインは余裕で現状を分析していた。
「さて、いよいよと言った所ですかね。三日目、開始です(もっとも、どれだけ不利な状況に持ち込まれたとしても、ただで終わるつもりはありませんが)」
リンドは含みを持たせつつ、表面では平静であった。
*
「……」
やはり、フーダは何も語らない。
いや、語れないのであった。
何しろ今は豪華なベッドの上で、側近に見守られながら横になっていたのだから(早い話が“看病されている”というものである)。
それもそのはず、現在生存している全ての候補に対し、直筆の手紙を宛て――更には確実に届くよう、手持ちの全魔力を使った魔法までかけていたのだから。
「ん……。騎士様、お願い……」
それでも、彼女は龍野達を――いや、ここまで生き残った全ての“代理”を信じていたのであった。
異世界社長戦争は、三日目に突入した。
泣いても笑っても――残り24時間で、全てが決着する。
果たして、次期社長の座は誰の手に。
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