#統合戦技生

葵流星

前章 プロローグ

第1話 プロローグ

2035年、世界はアメリカの一強支配という、「「平和」」が訪れようとしていた。

すでに、制裁により弱体化していたロシアはおらず、9月11日以降の混乱も終息が望めるようになっていった。

だが、その結果として広がり過ぎた戦線とアメリカ軍の規模から多額の支出が発生していた。

アメリカ軍の駐留国からの資金だけでは賄え切れず、その結果アメリカは世界経済すらも手中に入れようと自国の経済のみの保護を優先し、軍事力のみでの経済交渉に挑み、アメリカ企業を海外へと送り込んでいった。

大手通販メーカー、卸売業を筆頭に海外からアメリカへと金を持ち帰っていった。

それは、各国との貿易摩擦を引き起こすこととなっていった。

各国の国民は、アメリカをバッシングし、駐留国からの撤退も余儀なくされていた。

しかし、中国は自国でもバッシングが始まるとそれについで、北朝鮮を接収、大韓民国に進攻を開始した。

これにより、日本の在日米軍、そして、引き上げる予定だった各国の駐留軍を投入、モンゴルへと兵を進めて行った。

日本は、アメリカからの経済規制をもろに受けており、これにより国内での銃市場の開拓、憲法のアメリカによる一方的な改正により第9条は消去、国会はアメリカ軍により3日間支配され、憲法、法律の改正を行い、自衛隊組織の改革も行なわれた、消去された9条の代わりに出されたのは

「「1  アメリカによって定められた日本の憲法、法律はアメリカによってのみ改正が許される。 2 また、日本は武力を持つ国であるそのため、陸海空軍の保持は絶対である」」っという内容だった。

これにより、日本はアメリカとの共闘を見送り、世界各地へ疎開地を求めへ、石油資源を確保するためE.U陣営と共に西アジアに軍事侵攻を開始した。

一方で、アメリカ軍の撤退を受け、西アジアでは大規模な戦闘行為が繰り返されるようになった。

E.Uが、これを鎮圧に乗り出す一方で、イギリスは双方の軍に物資や武器の輸出をしていた。

また、イギリスと同様にロシアは旧式化した兵器をイギリスと共に輸出、E.U側には自由貿易協定を結ぶことを求め、協定締結後、E.U陣営のみに武器や物資を輸出、また、軍の兵士を傭兵として戦地に送り込んだ。

カリブ海諸国、シンガポール、ブータンはあくまで中立という立場を示していた。

インドは、ロケットの開発を進め、大国として存在感を見せ始めた。

中南米、アフリカではイギリス、アメリカ、日本、ロシア、E.U、中国、インドの資金源として各国の代理戦争、民族間戦争が意図的に引き起こされたが、各集団の資金が尽き始めがともに資金源としての価値を失い捨てられていった。

そして、アメリカがモンゴルを完全制圧するとともに、中国は核をちらつかせはじめた、同様にして生産が可能な国また、生産を可能にすることが出来る人材を手に入れてられた国は研究を開始した。

いくらアメリカといえども、次第に追い込まれ、モンゴルへと追いやられ、朝鮮半島の一部を中国に取られつつあった。

中国の弾道ミサイルによる核の使用が現実味を増したのと同時に日本、グアム、ハワイ、アメリカ本土へと標的を向けると宣言した中国に対し、アメリカは核爆発による中性子を広範囲にばら撒くことで中国の保有する核兵器を使用できなくしようと地上配備型の弾道ミサイルがあるとされる四川省上空で核を使用した。

これに慌てた、中国政府はアメリカとの首脳会談を開き、停戦する事となった。

停戦により、北朝鮮、遼寧省、吉林省、内蒙古自治区の一部はアメリカのものとなった。

中国とアメリカの停戦により、再び冷戦後のような世界が訪れようとしていた。


しかし、未だ民族、宗教、国家の主権など争いの火種は消えていなかった。

各地で荒廃が進む中、人類の新たな開拓地としてそれは現れた。


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