蘇生木
私は木の前に立っていた。幹は真っ赤に染まっている。木を見上げると、枝も真っ赤に染まっていた。噂には聞いていたが、本当に真っ赤だとは思わなかった。
これが噂の『
私は早速、シャベルで土を掘っていった。一メートルほど穴を掘り、妹の死体を埋めた。すると枝先から足が出てきた。驚いていると、少しずつ身体が形成されていき、やがて妹は出来上がった。土を掘り返してみると、妹の死体は干からびていた。
私は目の前の妹に話しかけた。しかし、何の反応もなかった。めげることなく、何度も話しかけるが、何の反応も示さない。本当に生き返ったのかと不安になり、妹の胸に耳をあてる。すぐに心臓の音が聞こえた。妹は生き返ったが、まるで
もしかしたら『蘇生木』は
まさかこんなことになるとは思っていなかったが、私は妹を連れて帰ることにした。
――自分ではもう動けなくなった妹を世話するために。
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