ヨノアの著者名は空っぽ集
ヨノア Yonoa
白き亡國の姫と黒の死神
…私の国が滅んでからどのくらい経っただろう。もう私は王族でもなんでもない。でも、それももう終わり。私はもう助からない、この極寒の世界で凍え死ぬ。もう意識が遠のいてきた。
「ああ、父様、母様、私もそちらに行くよ」
私が意識を手放そうとしたその時、
「待て」
声がした。恐る恐る私は振り向く。そこには私と同じくらいの年の黒髪の少女が立っていた。
「お前は悔しくないのか?」
少女は不思議そうに訊く。
「悔しいわよ。でも、私じゃあどうにもできない。…あと、あなた誰?」
「私は…そうだな、≪黒の死神≫とでも名乗っておこう」
「あなたは寒くないの?」
「まあな」
自身の事を死神と名乗る少女は半袖でとても冬に着るものではなさそうだ。
「あと、死神さんが何で私なんかに?」
少女は怪しい笑みを浮かべながら言った。
「その命、もっといい使い道がないだろうか?」
少女の後ろから死神と同い年くらいの水色の髪の少女が出てきた。
「えっと…ハロー!」
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