平行世界

勝利だギューちゃん

第1話 わからない再会

「久しぶりだね」


ここはどこだ・・・

教えてくれ・・・

ここはどこだ・・・


気が付いたら、木陰で寝ていた・・・

でも、どこだかわからない・・・


「久しぶりだね」


ふいに声を掛けられる。

この声の主は、女子高生・・・

でも、顔が逆光にせいか、顔は見えない・・・


でも、制服からして、女子高生というのは、かろうじて分かった・・・


「・・・君は・・・」


「相変わらずだね。・・・くん」


僕の名前を知っている。

ということは、以前に会った事がある・・・

達の悪い、逆ナンでないのは、確かだ・・・


でも・・・


「元気にしてた?」

彼女は俺を、覚えている・・・

でも、俺は彼女を覚えていない・・・


逆光で顔は見えない・・・


「私の顔が見えない・・・」

「ああ・・・」

「じぁあ、思いだせないのも仕方ないね・・・」


「それより、教えてくれ・・・」

「何?」

「ここは、どこだ・・・」

「それも、思いだせないの?」

「・・・ああ・・・」

彼女が悲しんでいるのが、雰囲気でわかった・・・


「仕方ないわね・・・ここら辺は、だいぶ変ったもの・・・」

「俺は前に、来たことあるのか・・・」

「昔、住んでたじゃない・・・」


分からない・・・何がどうなっているんだ・・・


「知りたい?」

「ああ・・・」

「じゃあ、教えてあげる・・・一緒に来て・・・」


差し出された手をつかんだ。


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