属性は何を選択すればお嫁さんにしてくれますか?

@Kanoooo

第1話

 ミコト(学生)は香山のことが好きだった。「ねえねえ私のこと好きでしょう?」

 「ううん」

 「じゃあどうしたら私のことを好きになるの?」

 「俺年上が好きなんだよな」

 年上キャラで攻めてみることにした。

 机の引き出しをあさる香山。「筆箱何処行った? 確かにここに置いたんだよ」

 「こぉこ」

 ミコトの方を向くとナゼか彼女が香山の筆箱を握っていた。

 「もう。私が居なきゃすぐ無くすんだから」

 「筆箱返せよ」

 「はいはい。ほんと私が居ないと駄目なんだから。それが筆箱を見つけてくれた人への言葉?」

 「いや取ったのミコトだろ」

 「はあ・・・。まさか善意を悪意に受けとられるとは思わなかった」

 「ミコトが取ったところ見たよ」通りがかりのミコトの弟が告発した。

 ミコトは教室から走って逃げた。「年齢が同じで年上キャラはダメか」反省した。前に彼は一途な人が好きだと言ってたのでヤンデレになってみた。

 休み時間に香山と話していた。

 「俺トイレ行ってくるわ」

 「ごめんね話したくなかったよねごめんね」

 「いや楽しいよ」

 「ならなんでトイレなんて嘘つくの? なんでそんな嘘つくのっ。私がこんなに」

 香山はそっぽを向いた。

 「なんでっ。なんでそっち向くのっ」

 香山は逃げた。ミコトはヤンデレは止めた。次に、してみたくてクールを演じてみた。

 机に置いてあったプリントを手に取るとそれで指が切れた。指から血がしたたる。ミコトは無表情だった。

 心配した香山が彼女を見る。「血。出てるぞ」

 無表情のままミコトは振り向く。「こんなの唾つけときゃ治るわ」

 「泣きそうな目をしてる」

 「これは痛いからじゃないの。アレなの」

 「なに」

 何も言えなかった。ミコトは香山を突き飛ばして教室から出た。

 年上は嫌でヤンデレからは逃げてクールには攻めてくる。

 「なんならいいんじゃああああああ」ミコトは問い詰めた。

 間合いを詰められ上半身を反らす香山。「普通のお前がいい」

 ミコトは動じないし香山も動じない。

 「ていうかミコトのこと好きだ」

 二人は結婚した。

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