★【短編】ある雨の日の話
【概要】
タイトル:ある雨の日の話
作者:天沢 綾 -amasawa aya-
カテゴリ:ホラー
状態:完結
文字数:9,363字(2018/8/25現在)
【あらすじ】
雨の日には、何かが起こる。なんてことはない平凡な、しとしとと雨が降るとある一日。男は行き先を見失った女に出会う。家があるのは知っている。帰るべき居場所も知っている。きっと同居人も彼女のことを待ちわびていることだろう……しかし、帰り道がわからない。この町にはじめて来たために途方に暮れている女を放っておけず、男は女の家探しに付き合うことにする。
【語り愛】
綺麗にまとめられた短編小説です。
短編小説って奥が深いです。少ない文字数の中に、自分の書きたいものや世界観を詰め込む。それってなかなかに難しいことです。シナリオに注力すれば個性というものが薄れてしまうし、自分の文体を押し出すと中身がなくなってしまう。
今作は、構成と引きが巧い文章だなと感じました。
私は評論家ではないので、これこれここが技巧が云々という専門的な話は残念ながらできません。フィーリングの話になり恐縮ですが、この短編はオチのために丁寧に、繊細に描かれているお話なのかなと感じます。
オチを知っているのと知っていないのとでは、同じ言葉でも意味が変わる。言葉遊びにも似た楽しみ方。短編小説とはそれがあるから楽しいというか騙されるというか、一粒で二度おいしいというべきか。
男と女は何処へ向かうのか。何故行動をともにするのか。その「何故」を積み重ねた先に、この小説がホラーたる由縁が眠っているように思えます。
二周したい。二周しましたとも。
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