第四話 二つ目の関……ではなく消化試合。
前回までのくだりで、Wordで作成した原稿を.ePub形式に変換するための下準備として、必要な個所全てに「青空文庫」特有のタグを埋め込むことに成功したワタクシ。
さて……。
見せてもらおうか、フリーソフト「AozoraEpub3 - 青空文庫ePub3変換」の実力とやらを!
https://www18.atwiki.jp/hmdev/pages/21.html
解凍後のフォルダに入ってる、[ AozoraEpub3.jar ]をクリックして起動。jarなのは、よくある実行ファイルではなく、JAVAのソースだから。詳しいことは虚仮橋には聞いても時間の無駄です。
さて手順ですが、小難しいことをしないのであれば、
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1.プログラム実行後に表示された初期画面の下側に、編集済みのtxtファイルをドラッグ&ドロップ
↓
2.「変更前確認」画面がポップアップする(以下、同画面での操作)
↓
3.画面左上側の「メタデータ設定」で、表題の「ふりがな」、著者の「ふりがな」、「発行」を記入
↓
4.画面左下の目次を確認し、不要なものからチェックを外す
↓
5.画面右上のグレー四角内に、表紙画像(JPG or PNG or GIF?)をドラッグ&ドロップ
↓
6.全てやり遂げたら、画面左中央あたりの「変換実行」をポチり
↓
7.「変更前確認」画面が自動で閉じ、処理開始
↓
8.変換完了!
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で、慣れるとわずか三〇秒もかからず処理は終わります。一回処理したらその内容をプロファイルで設定を残すこともできるんですが、ぶっちゃけ完璧なモノが完成してしまえば、もう一度同じファイルを処理することはないと思うんですよね。それに、手間的には前述のとおり三〇秒程度。毎回書いてもさほどストレスにはならないと思います。
の割にはブチブチ言ってますが……。
一発で満足いく結果が出せたら何度もやらなくて済むんですけどね。
ともかく、Adobe「Digital Editions」をインスコしていれば、出力されたファイルをダブルクリックで、.ePubになった状態を確認できます。
https://www.adobe.com/jp/solutions/ebook/digital-editions/download.html
この時に必ずやっておきたいのは、前回タグ化した箇所を一通りチェックすること。特にルビに関しては、全部見たつもりでもとんでもないところにルビが振られている、なんてことは珍しくないです。おバカな虚仮橋は、このチェックのステップになると自分の書いた文章を夢中で読み耽ってしまい、肝心な作業箇所を忘れてしまう、なんてことがしょっちゅうあります。阿呆です。
このプレビュー時にPC上で見る表紙画像は小さいです。ただ、PC経由で出版した場合には、どこまでいってもこの大きさだと思います。ちなみにですが、PCブラウザで Amazon.co.jp へアクセスした時に表示される商品としてのサムネイルはここで設定するものではないです。あくまで作品を閲覧する際の、一番最初に表示される表紙画像ですのでお間違えなく。
おっと、何となく流してしまいましたが、変換時の注意事項をピックアップ。
ステップ3にて、『「メタデータ設定」で表題の「ふりがな」、著者の「ふりがな」、「発行」を記入』と書きました。一応ですが、「ふりがな」ではない方の「表題」と「著者」は、きちんとルール通り一行目にタイトル、二行目に著者が書いてあれば勝手に読み取ってくれますから、「ふりがな」の方だけ書きます。これも、Amazon.co.jp へアクセスした時に表示される物とは別です。「発行」に関しては、虚仮橋の場合はサークル名にしてあります。「ポプ〇ス」とかの印刷所名を書くところではないです(しないって)。
表紙画像サイズは、子(Amazon)曰く「1,562×2,500ピクセルが最適」とのことで、それに従わない理由はありません。とはいえ、例えば同人誌であれば既に表紙画像はあるはずで、しかしながら縦横比を維持したまま解像度を下げてみても、当然のように前述のサイズになんぞなりません。新規で準備するならこのサイズにし、既存の物があるのであれば縦か横をこれに合わせて、あとは縦横比を変えずになりゆきで、とすれば十分です。いずれにせよ、あとで解説するKDPへのアップロード時にも表紙画像は必要になるので、今のうちに準備すべし(酢飯)です。
ここまでできたら、次のステップ、「.epub → .mobi」にするのですが、
https://kdp.amazon.co.jp/ja_JP/help/topic/G200735480
完了!
さすがにこれは手抜きだけれど、「Kindle Previewer」を起動して、[ファイル] → [本を開く] でさっき変換した.epubを指定すれば、勝手に.mobiになります。
ちと手間なのは、出力する場所は決まっていて、元ファイルのある階層・ディレクトリにそのファイル名でフォルダを毎回作ってその中に生成される、ということ。虚仮橋は本編一冊と短編三冊を処理しましたから、計四つのフォルダができました。仕方ないので一つ一つのフォルダからファイルを取り出してまとめます。
あと、各バージョンのKindleでの見え方をシミュレートする方がメインの目的らしく、画面をリサイズすることができません。もし解像度が低いモニタで、初期表示で画面外にブラウザの下端が出ていたとしたら、もうそのPCでは一画面内で表示することはできない、ということです。虚仮橋はノートPCに追加のモニタをつないでデュアル化しているのですが、ノート側のモニタでは「Kindle Previewer」は全体を表示することができていません。
ついでに、これは人によっては全然困らないでしょうけれど、「Kindle Previewer」ではインテリマウス等のセンターホイールが動作しないようです。原稿のチェック時に、ホイールアクションで頁送りできないとちょっと不便なんですけれど……仕方ない。
というわけでー。
前回の記事タイトル時に「第一の関門」とか書いたのですが、実はほぼアレで面倒な作業は八~九割がた終わっているのです。そして、今回の記事でフォーマット変換を流れ作業でこなしました。
ならば次は、実際に Amazon.co.jp に提出してみようじゃありませんか!
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