第17話 城塞都市の軟禁生活
城塞都市ダンダムでの生活はとても平和だ。
ただ、自由はほぼ無い。
兵舎の一室に留め置かれているが基本的に外から鍵を掛けられ、許可が無いと部屋からも出られない。
部屋を出る時もお目付役の兵隊さんが2名付く。
お世話係として女奴隷のティリさんも付いた。
元商家の娘さんで31歳。厚ぼったい一重瞼でおっぱいより下腹の方が出ているちょっと残念な女史だ。
夜もお世話OKなんだけど喘ぎ声が歯を食いしばって呻く感じなのでAV見せて勉強させたい。正直ちょっと萎える。
我儘を言える立場でもないので主に添寝フレンドとして活躍して貰っているがたまに襲われてる。案外、性欲旺盛だ。
午前中はティリさんと現地語のお勉強。日常現地語会話は大分出来る様になってきた。
午後からは技師の人だったり政務の人だったり研究者の人だったり色々な人がやってきて、問題点とか課題を日本だとどう解決してんのか等を話し合ったり事情聴取されたりする。知らない単語多過ぎて中々話が進まないけど。
夕方からはまたティリさんに地理や歴史なんかを教えてもらう。
「ティリ、火を出したり水を出したり出来る人っていないの?」
「火を出したり⋯⋯魔術ですかね?魔術士なら出来る人がいるらしいですがダンダムにはいないと思います」
やはりファンタジー魔術はあったのだ!
見たい!見てみたい!
「どこにいるのっ?魔術の勉強はできないの?」
「⋯⋯王都とかダンジョン街に行けばいると思います。魔術は勉強する物ではないです。魔具を使います」
ダンジョン街!!
魔具?アーティファクト的なやつ?
「魔術はダンジョンと呼ばれる魔素溜まりで極稀に見つかる魔具を使うのです。ですので王都の魔術兵かダンジョン街の裕福な傭兵くらいしか使えないですね」
⋯⋯何か俺の魔法と系統が違う予感。
「ダンジョンの魔物を間引かないと魔物が溢れてきたりする?」
「よくご存知ですね。魔物を間引くためと魔物から獲れる魔石を目当てに街が作られます。それがダンジョン街です」
段々テンプレっぽくなってきたぞ。
場所は教えてくれないのかな?
「魔石を持ってるのが魔物?」
「はい。そうですね。魔術を使う魔物もいるそうです」
「ゴブリンは魔物?」
「いいえ、亜人種ですね」
ゴブリンさんは魔物じゃなかった。原住民みたいなもんなんだろか。
「馬の魔獣は魔物?」
「魔物ですね。獣の魔物を魔獣と言ったりします」
成る程。
お馬様が居たって事はあっちの方に魔素溜まりがあるのかも知れない。
行動範囲広そうだからどっかから来たはぐれかも知れないけど、魔素溜まりがあるならお馬様より足の遅い魔物がこれからやってきたりするんじゃ?
いきなり軟禁されたのもこの辺の事情があったのかも?ティリさんは開拓村事情を知らないそうだ。
お馬様で大騒ぎする理由は分かった。開拓村は大丈夫なのかな?
貧しくも自由だった開拓村に帰りたいなぁ⋯⋯。
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