『大切なモノを守るため』

黒羽

第1話 決意

 「あー暑い。 家のクーラー壊れるし最悪・・・・・・・・・・・・。」

「暇だし・・・・・・・・・・・・・・・・・・知り合いの家にでも行くか」


街中を小走りで突っ切って行くと、大柄の男とぶつかった。

「すいません!! 急いでいたもので・・・・・・」


「――――いや、大丈夫だ。」


「本当ごめんなさい! し、失礼します!」

(恥ずかしかった~)


街外れまで来ると落ち着きを取り戻した。

すると、あることに気がついた「――――あ、そういえば、あの男どこかで見たような・・・・・・」

「そうだ指名手配犯!」

なぜ気がつかなかったのかという後悔が残った。


 (一時間後)


友人宅に着いた俺は《インターホン》を鳴らした。

「はーい。 て、君か・・・・・・」


「そんな言い方ねえだろ!! 頭がいいだけの奴が💢」


「君がここに来た経緯を当ててあげよう

か? 自宅のクーラーが故障」

「挙げ句の果て行き先に困った君は数少ない友人である僕の家に来たと。」


「まぁ、こんだけ暑けれりゃ検討付くだろうよ。」

(こいつは、頭脳だけは優れた俺の友人ユウ。だが、生意気だ)


(て、誰に説明してんだか・・・・・・)


「ハルト君入らないの?――――閉めるけど」


「ユウ、閉めながら言うなよ。」


部屋に入って寛いでいると、ユウが冷たい麦茶を持って入ってきた。

「で?何か用が有るのではないのかな」


「わかってんなら話は早い。」


俺は先ほどの出来事をユウに話そうと決めていた。聞いてもらえるとは思わなかったので意外だったが。

――――――すると


「まぁ、概要は理解した。だが余計な事に首を突っ込むのはやめた方がいい」

「僕も表では動けないし、君のために言っていることだ。」


「わかってるさ。君を巻き込みたい訳じゃない・・・・・・ただ、聞いてもらいたかっただけさ。」


 (夕方)


俺はユウの家をあとにし自宅へと歩き出した。

「夕飯どうしようかな・・・・・・・・・・・・お、ちょうど良いとこにラーメン屋発見!」

「ここで食べていくか」


座席は余裕があるくらい空いていたので適当に座った。近くから話し声が聞こえてきた


「なぁ、アイツどうなるんだろうな」


「殺されるんじゃねぇの? 異能者ごときが喧嘩売るからだぜ。」


俺は、真っ先に昼間見た指名手配犯が頭に浮かんだ。

じっとしては居られなかった。


「すいません! その話詳しく聞かせてくれませんか?」



――――――。

   

「この辺って言ってたよな・・・・・・・・・・・・」


「誰か助けて~」


少女の叫び声が聞こえてきた。声する方へ行ってみると、大柄の男に襲われていた。

「間違いない! 昼間の男だ」




(回想)


「君はステータスが《オールA》 の最高位の超能力者かもしれない」

「だが、魔法使い相手なら話は別だ。無茶はするな」





「だからって見てみぬ振りなんてできるかよ! 俺はあの子を助けたい」








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『大切なモノを守るため』 黒羽 @kurosaki5312

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