トリフィアンズ
大地
プロローグ
20世紀末期。よもや人類と同等の知能を持った存在が人類を監視していたとは誰も夢にも思わなかった。
その姿を実際にその目で確認した者も、テレビなどの映像を通してみた者もすべてが世界の終わりを確信し、自分たち人間が物質文明の頂点ではないことを思い知らされた。
それは空から降ってきて地面へと突き刺さり、長い蔦を伸ばして世界をむしばみ始めた。蔦は道路を抉り取り、コンクリートのビルをもまるで雑巾を絞るかのように捩じり壊した。
日本だけでなく世界中で同様の事が起こり、人類が造ったあらゆる戦争の兵器は役に立たなかった。
フィーリング。宇宙から来たこと以外その生態が一切不明なその植物に世界が乗っ取られた状態のまま、地球は21世紀を迎えてしまった。
多くの人間が愛する者を理不尽に奪われた。そして誰もがこの現状を打開できる救世主の登場を願った。
その時。
待ち望んだ救世主は現れた。
夕暮れの迫る町に伸びる巨大な影。そこに現れたのは40mもの巨大な人だった。
その姿を見た人間たちは、我を忘れて皆同じ言葉を口にした。
「ハロー、トリフィアン!」
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