第18話

僕は、みんなが嫌い。

みんなは、僕が嫌い。


これで、良いじゃないか……

僕は、寂しい。


でも、寂しさを埋めようとしてはダメ。

寂しさを埋めてくれる人はいない。

仮に埋めてくれる人が居ても、それに頼ってはダメ。


だって、僕から生まれてくる子も、きっと化け物だから……

レックの子供は、1/2の確率で、レックになる。

そうなれば、僕が生んだお母さんの事を恨んでいるように、その子も僕を恨むだろう。



よく「生まれて悪い命はない」と綺麗事を言う人が居る。

じゃ、どうして僕はイジメられるの?

それは、僕が生まれて悪い命だからじゃないの?



僕は、何故かとてつもなく寂しさが込上げてきた。

そして、僕は、大きなため息をついた。



「うわ!

 びっくりした!

 誰かいるの?」



え?


僕は、ゆっくりとその声の方に目をやった。

すると女の子がこっちを見ていた。


誰だろう……

僕の知らない人だ。

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