第6話

その日、僕が、幼稚園を辞めることで話がついた。


幼稚園に友達なんか1人も居ない。

だから、寂しくなんかない!



僕は、僕にそう言い聞かせた。

次の日から、僕を迎えに来るバスは来なくなった。

でも、幼稚園に行っている時間になると、僕は家を追い出された。



「夕方まで帰ってこないで!」



お母さんは、そう言うと家のドアを閉めた。


僕は、唇をかみしめた。

お母さんに嫌われるのは辛いな……



僕は、自転車を来いで家から離れた。

もう、嫌だ……



僕は、青信号から赤信号になったのを確かめると自転車のペダルを漕いだ。


そう、僕は、この世からさよならするんだ……


僕は、この世界が嫌い。

この世界は、僕が嫌い。


なら両想い。

僕が、死んでも誰も悲しむ事はないのだから……

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る