さようならのかわりにありがとうをもういちど

はらぺこおねこ。

01 僕は僕

第1話

「化け物」



ふとその言葉共に、石が僕に投げられる。

これは、4歳の頃、幼稚園の時の記憶。


痛い……


僕は、そうして化け物と言われるのかわからなかった。

化け物って意味さえもわからなかった。



「お前、化け物なんだろ?

 お母さんが言ってた!」


「……」



僕は、何も言い返せない。

だって、僕が化け物である事は、僕自身が1番わかっているから……


僕の病気は、レックリングハウゼン病(通称レック)という難し病気。

難しい事はわからないけど、3000人に1人の割合で発症する。

でも、両親のどちらかがレックだと2分の1で発症する。



僕の場合は、前者だ。



生まれた時は、普通だった。

普通の赤ちゃんで両親に愛され、親戚にも愛され、近所のお姉ちゃんにも愛されていた。

なのに、去年僕は、レックを発症してしまった。


するとどうだろう……

みんな、手のひらを返すように僕を避けるようになった。



「なんとか言えよ!

 化け物!」



僕は、また石を投げられた。

痛い……

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