Disputatione
Kokurai
第一話 開始
―いつもの聞きなれた予鈴。
生徒たちの元気な挨拶は、学園中に響いていた。
「おはよう!」
「おはようございます。」
「おはよー」
挨拶をすれば、挨拶が返ってくる。
自分の席につくと、隣の男子が話しかけてきた。
「やあ、音哉。」
「おう涼介。おはよう」
俺は
「……。」ホワー
「…どうしたんだよ音哉。なんというか…ほわ〜ってなってる」
「あ、いや…このクラスにいると、心が落ち着くし、ずっとみんなといていたいな…って」
クラスが一瞬静かになった。が、すぐに笑い声に変わった。
「へえ〜、音哉君ってこのクラスが大好きなんだね!」
「ま、皆思ってるだろうけどな!」
二人は元気よく笑っている。
俺の近くで静かに笑っている
みんな笑っている。
「さーて、皆、おはよう…」ガラガラ
「「「 (・_・)スッ 」」」
「…オイオイなんだその(・_・)スッみたいな顔はぁ!!」
クラス中の笑いがさらに大きくなった。これもう止まらないだろ…
担任の
担任だけど、いじられキャラだ…。よくいじられてるが、一番生徒たちを愛している。…多分。
(ああ…いつまでもここにいたいな…)
…
……
………
「はっ!!!」ガバッ
いつの間にか寝てしまっていたっぽいが…やばい、誰もいない。
「…今日、朝会あったっけな…?」
『さて、ミナサン眠りから覚めたようですねェ』
!?
教室内のスピーカーから声がする。ボイスチェンジャーでも使っているのだろうか、とてもガサガサした声だ。
『こんにちは〜。ワタクシは…そうですねェ、
ageha?アゲハ蝶のことだろうか。
とりあえず話は聞いておいた方が良さそうだが…
『さァて、アナタ達には今から…殺し合いをしてもらいます。殴るも良し、斬るも良し、撃つも良しの…いわゆるデスゲームです。』
…殺し合い?
なにがなんだかわからない。
『モチロン褒美も考えていますよォ。ま、生還者が出ればですけど…ネ』
「…皆はどこに行ったんだろう」ボソッ
『ミンナァ?さァ、どこかに転がっているんじゃないですかァ?』
!……聞こえているのか。迂闊に悪口は吐けないな…
『何ィ?嘘をつくな?ン〜…じゃあ手始めに、ワタクシが誰かを殺してあげまショウか。』
「!!」ゾッ
誰かが発してしまったんだろう。
謎の人物から発せられたその言葉に、俺は一つ感じた。
〔俺は嫌だ〕
…一瞬だけ、「俺じゃない誰かが殺されろ」と思ってしまった。
なんてことを考えているん―
パァン!!……イヤァァァ!!!
…鋭い破裂音と共に、甲高い悲鳴が聞こえた。
恐らく外からだ。
身体の震えが止まらない…。
『わかってもらえましたか?ワタクシの本気を。…それでは………殺り合え』プチッ
ザーーーーーー……
―いつもの聞きなれた予鈴。
俺達の日常は終わった。
そのかわりに、
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