第2話

「ねぇ、カンナ。僕の家の近所に空き家があるんだけど、そこで面白いことが起こるらしいんだ」


「え?なに?何が起こるの?」


よし、食いついた。

やっぱりこういうの好きなんだ。


「空き家の前になぜか鏡があって、夜にその鏡を覗くと、変なものが映るらしいんだ」


「えー?何ソレ都市伝説?」


「僕もよく分からないんだ。今度、一緒に行って確かめてみないか?」


よし、言えた‼



「いいよ。行ってみよう」



ヨッシャーーーーーーー‼



「じ、じゃあ、明日とかどう?」



まずは第一関門突破!

明日の夜、近所のコンビニで待ち合わせの約束をした。




もちろん、鏡の話は嘘だ。

僕が勝手に作った。

だから何も起こりはしないんだけど

二人っきりになれるし、告白するならこの時しかない。

カンナを騙すのは気が引けるけど…


その日の放課後、僕は準備をはじめた。

まず、鏡を調達しないと。


僕は100円ショップで少し大きめのスタンドミラーを買った。

僕の懐具合からしても、これが限界だ。

その鏡を、空き家の前に置きに行った。

空き家の玄関前に置いてみたが

コレ…大丈夫かな?

とにかく、これで何とかしのぐしかない。

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