【アニメ】2021年春アニメまとめ。個人的なベスト5!

2021年6月30日





 またあっという間に三ヵ月が過ぎてしまいました……。気がつけば今年ももう半分終わっているという恐ろしさ……。もう仕事こと以外で覚えていることがない生活を送っています。あ、いや、仕事以上にアニメのことはちゃんと覚えています。春アニメしっかり見ました。




  ということで例の恒例企画。




 今回も春アニメのまとめとして、視聴した中でとくに気に入った作品を5つ厳選しました。以前はTwitterの方で簡単に呟いていましたが、18年夏アニメからカクヨムでやっています。



 対象は、春のクール(4月から6月)に。2クールなどクールを跨いで放送されたものも、最終回が今期放送であれば対象になります。一方来期も継続して放送されるアニメは対象外になっております。また以前テレビ放送された再放送作品も除外しています。



 ちなみに過去歴代1位作品は(可能な限り遡れる範囲内)こちら。


  17年春アニメ 『月がきれい』

  17年夏アニメ 『プリンセス・プリンシパル』

  17年秋アニメ 『宝石の国』

  18年冬アニメ 『宇宙よりも遠い場所』

  18年春アニメ  ※ベスト5選出できず中止

  18年夏アニメ 『あそびあそばせ』

  18年秋アニメ 『イングレス』

  19年冬アニメ 『私に天使が舞い降りた』

  19年春アニメ 『みだらな青ちゃんは勉強ができない』

  19年夏アニメ 『彼方のアストラ』

  19年秋アニメ 『Dr.STONE』

  20年冬アニメ 『痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。』

  20年春アニメ 『かぐや様は告らせたい?〜天才たちの恋愛頭脳戦〜』

  20年夏アニメ 『デカダンス』

  20年秋アニメ 『安達としまむら』

  21年冬アニメ 『ウマ娘 プリティーダービー Season 2』




 では個人的ベスト5発表です。








 第5位


『ワンダーエッグ・プライオリティ』


・公式ページ:https://wonder-egg-priority.com/


・カクヨムでのジャンル:現代ファンタジー



・感想

 放送は冬アニメですけど最終回(特別編)が6月放送のため春アニメとしてカウント。メンバー間の仲のよさなど思わずニヤニヤしてしまうくらい小気味いいやり取りで、等身大の現代ドラマである一方、同時にシリアス方面でもありのままの等身大を描いているので、なかなかにエグいというかキツイシーンが多い。でもそれだけに毎回衝撃的で目が離せない見応えがありましたね。中盤以降SFとして化けるのも特徴で、サイエンス・ファンタジーの映像作品としても一級品でした。というか毎回作画が化け物過ぎる……。あとジェンダー的観点からのアプローチもあり現代的な描き方だったと思います。まあ話を広げ過ぎてちゃんと畳めるのか視聴中心配になりましたが、その……一応オチついているというか、強引にまとめた感がある。「えぇ……それでいいのか?」と困惑。なんでしょう、途中すごく面白いけど視聴後の感慨とかはとくにないですね。主人公側にそれっぽい解決をしただけで、設定面や黒幕関連のことは未解決だったのはいただけない。それでもSFで女の子たちのよくも悪くもありのままのリアルを描いたドラマとして、好みにどストライクした作品でお気に入りでもあるということで、ギリのランクイン。








 第4位


『スーパーカブ』


・公式ページ:https://supercub-anime.com/


・カクヨムでのジャンル:現代ドラマ



・感想

 静かで大人しいアニメかと思いきや意外と大胆な作品だった気がする。序盤は等身大を描きつつも雰囲気のいい洒落たアニメでしたが、途中、とくに第5話で富士山を登り出したあたりからおかしくなった(もちろん褒めてます)。というか第5話が一番のお気に入りエピソードだったくらい。以降礼子のイカれ具合もそうだし小熊も段々頭のネジが外れていく等々、登場人物たちのキャラクター性が面白い方向に崩壊していったのがたまらなく楽しかったです。椎ちゃんも可愛い。でも気に入ったのはやっぱ礼子かも。あと途中から勝手に百合アニメとして解釈しながら視聴していまして、個人的な趣味の問題としても楽しめた作品でした。なかなかいい青春バイクアニメだったのではないでしょうか(というか最終回が一番バイクアニメだった)。








 第3位


『ゴジラ S.P <シンギュラポイント>』


・公式ページ:https://godzilla-sp.jp/


・カクヨムでのジャンル:SF



・感想

 ゴジラブランドなのにやりたい放題やっていて面白かったです。さすが円城先生! 円城塔作品の特徴って、個人的に「『わからない』という感覚を楽しむ」という作風だと認識していまして、それは前衛文学としてわけがわからないというものであったり、はたまた元物理学者からくるであろう超絶難解なハードSFであったりと、理解することを前提に書かれていないところにあるかと思います。そういう意味であれば、今回のアニメゴジラも円城塔作品らしさ全開の内容でしたね。とくに文学や哲学からカオスな物理学SF設定など、結局よくわからないのですが、でもそういったわからないという感覚でも小気味いい楽しさを感じさせるものがありました。さすが円城先生。なんでしょう、これ小説で読んでみたいですね。それくらいのハードSF。とはいえやっぱゴジラブランドでもありますので、怪獣が大暴れするシーンとかも映像的に見応え抜群であるのも確か。ゴジラについてはそこまで造詣があるわけではありませんが、感覚としてゴジラの中でも一番怪獣とSFの要素が強い作品だったのではと感じました。いいですね~アニメでこういうゴリゴリハードSF見られて満足です。








 第2位


『MARS RED』


・公式ページ:https://marsred.tv/


・カクヨムでのジャンル:現代ファンタジー


・感想

 個人的に今期のダークホース。吸血鬼ものですが語るべきドラマがしっかり丁寧に描かれているため、ファンタジーというよりはもっとこうヒューマンドラマに寄っているのかもしれません。大正ロマンということもあり雰囲気抜群、むしろ雰囲気とドラマが相乗効果でさらに見応えが増している具合です。演出もどことなく文学的でありつつ洋画的でもあり、でも一番はやっぱり舞台的な見せ方で、毎回「画的にずるいわ~」と感じさせるものがありました。まあ原作が舞台作品らしいので原作の魅力をうまいことアニメーションに落とし込めているのだと思います。最後まで見て「いやいい作品だった」と素直に思えるくらい感動がありましたね。なんか劇場作品でもいいくらいいい作品。質アニメ好きとして近年トップクラスの良作だと感じました。いやいいものを見させてもらいました。










 そして栄えある


 第1位








『86-エイティシックス-』


・公式ページ:https://anime-86.com/


・カクヨムでのジャンル:SF



・感想

 原作を読んだことがある身としては(一巻だけ)素晴らしいアニメ化でした。原作一巻を1クールでやろうとすれば普通尺の引き延ばしとかになってしまうが、しかしこの作品に関してはダブル主人公の両方をそれぞれ描くことで有効に尺を活用している。それ故に丁寧な描写でしっかりとドラマを描くことができたので見応え抜群でした。ちょっとしたアニオリ(?)なども挟み、原作ではいつの間にか死んでたキャラでもちゃんと死ぬシーンを用意したり、モブであっても描写することで情緒を感じさせたりと、ある種の滅びの美学としての人間ドラマが描かれていたような気がします。SF面でも設定の興味深さや演出の仕方など面白い要素が多いのもポイント。というか、この作品の演出が素晴らしい! 先程のドラマ性の部分でも言えることですが、視聴者に疑似体験させるかのような凝った演出から、パッと見せられる画のエモーショナルさなど、とにかく見せ方が上手いなと感じましたね。戦闘シーンとかでもちょっとした劇場レベルな映像。音楽はいつも通りの澤野ワールド。全体的に満足しながら視聴できた作品でした。ただあえて難癖をつけるとしたら、ラスト二話のポストアポカリプス感のある後日談はやっぱりなんか尺余り的だったのと、演出がこだわっている故に視聴するにあたって一定のリテラシーが求められてしまう点(おそらく読解力がないと面白さが半減して退屈さを感じてしまうかと)、あと1クール通してオープニング曲が好きになれなかったところでしょうか。でも個人的にはとても素晴らしい作品でした。








 さて、『ワンダーエッグ・プライオリティ』『スーパーカブ』『ゴジラ S.P <シンギュラポイント>』『MARS RED』そして『86-エイティシックス-』と、5作品を選びました。



 春アニメを終えての感想を簡潔に。今期の特徴は、もっとも見る人を選ぶというか、視聴者の興味や好みがバラバラになったクールではないでしょうか。自分の場合は演出を読み取ったり設定が凝っていたりして、視聴者にある程度のリテラシーを求めるような所謂質アニメ作品を多く楽しんだ印象で、今回のベスト5でもそういった作品ばかり選んだ具合です。かと思えば今期はラノベや少女漫画系のラブコメ作品があったり、また頭空っぽで楽しめるなろう系(一応いい意味のつもりです)だったり、それ以外でも一話出オチ作品など、バラエティ豊かなクールだったと思います。と同時に、それ故に視聴がばらけてしまい結果的に大きな話題となるようなビックタイトルが生まれなかったのもあるかと。前期ですと『ウマ娘』を筆頭に『呪術廻戦』『進撃の巨人』などコミュニケーションツールとして盛り上がった作品(もちろん作品内容の出来がいい)があったものの、今期はそういう面は少々控え目だったという印象でした。とはいえそれは各々がそれぞれの好みと向き合い、視聴者その人自身が本当に楽しめる作品を各自で楽しんだクールだったのではと個人的に捉えています。来期も話題作からコアな作品まで満遍なく期待したいです。あと『不滅のあなたへ』の続きも期待です。




 といった感じで、2021年春アニメのまとめ、個人的なベスト5でした。


 ではまた夏アニメでお会いしましょう。





 ……きっと夏アニメもあっという間に終わってしまうんだろうな~。悲しいような恐ろしいような……。





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