【アニメ】『どろろ』はスゲェよ! 今期最推し作品!?

2019年2月24日







 前回は「今期の一話完結アニメは面白いのが多い!」ということを書こうとしたのですが、手始めに『私に天使が舞い降りた!わた天』の記事を書いたところ一作品だけでそこそこな文字数となってしまったので、結局前回は『わた天』オンリーで公開しました。


 というわけで今回はリベンジとして、今度こそ今期の一話完結アニメをまとめて紹介しようとしましたが……すみません今回も一作品書いたらいい感じの文字数になってしまいました。なので、今回もオンリーでいきます。



 いやねぇー。だって面白いんだもん、『どろろ』が。毎週神回ですからもうたまらないっス。というわけで2019年版アニメ『どろろ』のお話。





『どろろ』


・公式ページ:https://dororo-anime.com/


・あらすじ

 時は戦国。 醍醐の国の主である景光は、ある寺のお堂で 十二体の鬼神像に領土の繁栄を願い出た。 それと引き換えに生まれた景光の世継ぎは身体のあちこちが欠けており、 忌み子としてそのまま川に流され、捨てられてしまう。時は流れ、鬼神は景光との約定を果たし、国には平安が訪れた。 そんなある日〝どろろ〟という幼い盗賊は、ある男に出会う。それは、鬼か人か──。両腕に刀を仕込む全身作り物の男〝百鬼丸〟は、その見えない瞳で襲い来る化け物を見据えていた。


・PV(YouTube)

 https://www.youtube.com/watch?v=Fuph-DDesSA




『どろろ』とは、あの巨匠手塚治虫が描いた漫画作品で、発表時期は1960年代後半と、今から50年前の作品となります。50年経った今こうしてアニメ化されたのです。……まあアニメ化されたのは今回が初めてではないですし、アニメ以外でも様々な媒体で映像化されていますけどね。


 それこそ、自分が初めて『どろろ』を見たのが、まだ学生だった2000年代に劇場公開された実写版でした。そう、あの妻夫木聡と柴咲コウ主演のやつです。


 映画で『どろろ』にハマり、当時原作漫画を探してみたのですが、まあ見つかるわけもなく……。その後なにかの拍子に読める状態の原作と出会って少しだけ読んだ記憶があります(いつどこでかは全然記憶にないですけど、確かなにか待合室的な場所だった気がします)。全巻揃っていたわけでもなく、さらには都合により一巻を最後まで読めませんでしたけど、映画と漫画冒頭でどういう作品なのかは把握できたような気がします。




 大まかな概要としましては、戦国時代の日本が舞台で、領主の父ちゃんが国の発展を魔神に願ったところ、生まれてきた跡取りの身体があちこち欠損していたというお話。要は自身の子供を生け贄にして繁栄を得たということ。その後子供は捨てられるも生き延び、成長すると旅しながら妖怪を退治するようになり、一体倒すと一ヶ所の欠損部位を取り戻すことができるも、一方で父ちゃんの国では災いによって衰退していくという流れ。ダークでシリアスなピノキオと認識していただければ十分です。




 2019年版アニメも基本この流れを踏襲しています。原作漫画から改変したところは多々あるようですが、一番の改変ポイントは魔神の数でしょうか。原作だと48体ですが、19年版アニメは12体となっており、うち1体は身体を奪うのに失敗し、実際の欠損数は11となっております。


 まあ確かに48体は多過ぎですよ。しかも調べてみたら原作も48体中半分くらいしか倒してない状態で、打ち切りエンドのような終わり方をしているそうです。


 19年版アニメは全部で12体ということなので、「じゃあ一話で1体倒して1クールで終わるのかなー」と思っていまして、実際に最初の数話は確かに一話で1体倒して欠損部位を一ヶ所取り戻すペースだったのですが、噂によればどうやら2クールのようで、ここ最近では前編後編で1体とか、最新話では鬼神を倒してすらいないという状況でして、どうやら一話1体ペースではないようです。


 2クールで12体(実際は11体)ということは、これアニメ後半は欠損部位を取り戻す以外のお話になりそうですね。まあおそらく父ちゃんとの因縁解決のお話になるかと思いますけど。


 そもそも原作が中途半端な終わり方(のよう)なので、結末としては確実にアニメオリジナルとなるでしょう。確か実写映画版も父ちゃんとの因縁で終わったような気がします(記憶があやふや)。でも原作がこういう事情なので、思い切った改変ができるところが『どろろ』作品のポイントなのかもしれませんね。映像化の数だけ違った結末になる、みたいな。








 2019年版『どろろ』の特徴といえば、やっぱり作画でしょうか。何気ないシーンでもしっかり丁寧に描かれているのがわかりますが、やはりなんといっても殺陣のシーンでしょう。もうヌルヌル動いてスピーディーで迫力のある作画に仕上がっていますので、もう見る度に驚きで変な声が出てしまうほどです。


 この素晴らしい作画はオープニングでも発揮されています。オープニングはノンクレジット版がYouTubeで公式公開されていますのでそちらを見てください。



 TVアニメ「どろろ」OPノンクレジット映像

 https://www.youtube.com/watch?v=FgQR2O8PGf4



 いやこのオープニングは軽く衝撃的でして、はじめて見たときはそれこそ「ホーーーーー!!」と叫んでしましました。今期どころか近年のアニメでもトップクラスの良質オープニングだと思います。



 また第2弾PVの方もアクションシーンを詰め合わせたかのような見応えある映像となっていますのでそちらも。



 TVアニメ「どろろ」第2弾アニメPV

 https://www.youtube.com/watch?v=NIO8M-jgQeo



 このレベルの戦闘シーンが毎回見れますので、もうスゴイの一言、正直に言って神アニメですよコレ!






 加えストーリーも見応えありです。話の概要からして決して明るい物語でないことは容易に想像できるかと思いますが、実際にアニメを見てみると、一話完結でありながらほとんどが救いようのない終わり方をします。確かに百鬼丸は鬼神を倒して自身の欠損部位を取り戻しますが、しかし後味は悪いです。でもこの救いようのない、後味の悪いストーリーだからこそシリアス感が増し、視聴後も放心してしまうほどの衝撃に繋がっているのだと感じます。



 あと演出も憎いですねー。耳を取り戻し聴覚が復活して最初に聞いた音がそれって……。その次の話でも聴覚に翻弄されている百鬼丸の様子の描き方もたまらんですわ……。


 それに初期は目も口もなにもなくほぼロボットのような百鬼丸ですが、身体を取り戻す度に人間らしさが増していく、その変化の過程の表現も素晴らしいです。神経を取り戻してからの戦闘が明らかに弱くなっているのもポイント。百鬼丸が痛みを認識できるようになってからグッと人に近づいたような気がします。


 第6話のオチで感情が爆発したからこそ、最新話の7話ではこれまでとは違う結末を描くことができたのでしょう。7話はこれまでの『どろろ』にはないテイストでして、今後こういった話が増えていくのではないかと密かに期待してます。





 と、作画面とストーリー面からみて2019年版アニメ『どろろ』は正真正銘の神アニメでして、今期放送されているどのアニメとは明らかに違う、一線を画す作品に仕上がっています。頭一つ分飛び抜けているといってもいいでしょう。いやーこんな素晴らしいアニメが見られて眼福眼福。






 ……でも『どろろ』の公式サイトの放送情報を見ると、TOKYO MX以外ではBSと時代劇専門チャンネルしか書いていないので、通常視聴する場合は関東しか見れないのかしら? もしかしてあまり話題になっていない(主観)のは放送地域の都合のためなのか?


 まあでも、Amazon Prime Videoで配信していますので、関東以外でプライム会員の方はAmazonで視聴してください。見逃している方もAmazonでこれまでの放送分全話公開されていますのでそちらを。






 とにもかくにも、今期のアニメでオススメ作品を一本あげるとしたら、間違いなく『どろろ』となりますね。これは久々の「絶対に見た方がいいアニメ」に分類される作品ですので是非。自分もこれから、そして来期継続となる2クール目を期待しながら楽しもうと思います。というか明日の第8話期待してます。










 そうそう。本来の「今期の一話完結アニメは面白いのが多い!」として紹介しようとしていた作品がまさに『わた天』と『どろろ』と『かぐや様』でして、三作品まとめた記事にしようかと思っていたのですが、実際は『わた天』と『どろろ』でそれぞれ一個の記事となってしまい……流れ的に『かぐや様』もオンリーで記事を書かなければならない感じに……。『かぐや様』単体で記事一個書けるのか? 書ける自信ないぞ……。『かぐや様』はいいんじゃね? いや皆さん『かぐや様』が面白いってことはご存知かと。じゃあいいんじゃね。というわけで『かぐや様』も面白いので気になる方は見てください。







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