自己嫌悪ならば徹底的に

まず学校で自分の駄目さに落ち込む。

友達と話す。

友達と話したあと自己嫌悪で落ち込む。

家に帰ってアニメと漫画に癒される。


この繰り返し。


我ながらちょっと切ない人だと思えてきた。



落ちた。

友人たちが合格している中見事に落ちた。

あれか? 不登校だったからか?

やはり世間は不登校に厳しい……

まあそうだよね。私がもし逆の立場だったら不登校生(しかも試験中寝てる)は絶対とらない。

帰宅して閣下の歌声に癒されてました。

ドリリンパ……



誰かと話したい。

そう思うのに話せない。

私はいつも保健室でひとりで本を読んでいる。

なんていう根暗。

きゃあきゃあ騒ぐ女子たち。

あいつらなんか大嫌いだ、でも私もああいう性格に生まれていたら何か変わっていたのかな。



才能が何も無い。

昔は作家になりたいと思っていた。

でも才能が無かった。

絵が好きだった。でも才能が無かった。

英語が得意だった。でも才能と呼べるほどのものではなかった。

私には何も無い。私は空っぽだ。

空っぽなままどうやって生きていけばいいんだ。

何も詰め込まないでただただ生きていくのか。



人とコミュニケーションがとれない。

人に興味ない。人が何を好きとかどうでもいい。誰々さんがどうしたとかどうでもいい。

音楽や本の話は人としたくない。

でも中学生の話題といったら大抵こんなんだ。

大体私の考える程度のことなんてわざわざ口に出して他人に伝えるものではない。

だから何も喋らない。だからどうしようもない。どこにもいけない。



話しかけられると引きつった笑みを浮かべる。

私は相当気持ち悪いだろう。

何を言われてもニヤニヤ笑っているのだから。

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