おまけ:中学生詩集

桜はね

桜はねずっと一本きりだったから

「あの下には死体が埋まってんぞ」

なんて言われてきたからね

やっぱりどうしても人間不信になっちゃうんだ


それでもねやっぱり花散らすんだ

誰かをずっと待っているんだ

ふわふわ、ふわふわ、花散らすんだ

誰かをずっと待っていたんだ


「花びらきれいだね」って

ひとり言ってくれただけで桜はいいんだ


「だってそうだろ

 花は枯れるまで咲いてんだ」

当たり前じゃないよ当たり前じゃない

当たり前だけど当たり前じゃない


なんとかいうね、ほら、あれだよ

言葉にするとね、陳腐だからね、

言わないけどね

言わないけれど

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