ふつうの人間

 私はよく、少し親しくなった人に「こんな人だったとは。もっと真面目な子かと思った」と言われる。

 いや、全然真面目じゃない。すごくだらしない人間です。

 しかしそれに理由があることを私は知っている。

 理由はふたつある。


 ひとつ。私はどちらかというとおとなしめな人と仲良くしたいと考えている。真面目ぶっていれば、にぎやかな子たちが話しかけてくることはない。

 ……ああ、だから馬鹿にされるのか?

 気付くの遅すぎだな。


 ふたつ。他人との差異化をはかっている。少しむずかしめの本などを読んでいるということなどで、他人とは違うんだという思いを満たす。また、それを主張する。

 嫌な人間ですね。本当に。これだけはなおしたいと思っている。(こんなこと言うのはなぜかというと、偽善者だから)


 つまり武装しているのだ。

 自覚的です。真面目ぶってるの。


 でも本当は普通の人間です。

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