週2の百合

服装はばっちり。右手にはごみ袋。


玄関の扉に耳をつけて気配をさぐる。

バタン。

きた。


心のなかでカウントをここのつ。

外に出て鍵を閉めて、エレベーターへ急ぐ。


「おはようございます」


長い髪を揺らして頭を下げたのはお隣さん。


「お、おはようございます!」


燃えるゴミの日だけが彼女と話せる時間だ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る