第5話 スリランカのお茶
現在、私が利用している紅茶専門店が、主にスリランカのお茶を扱っているという事もあり、今回はスリランカのお茶について書いてみようかと思います。
紅茶の名前は、産地の地域名でつくもの、茶園でつくもの、製法でつくもの、様々ですが、ストレートティーで一般的に知られているものは、地域名です。
例えば、ダージリン、アッサム、ニルギリ、ウバ、キーマン。それぞれ以下の国にある地域名から来ています。
ダージリン<インド
アッサム<インド
ニルギリ<インド
ウバ<スリランカ
ディンブラ<スリランカ
キーマン<中国
他地域の紅茶に比べ、ダージリン地域のものは高価で、今まで紅茶の最高峰とされて来ました。
それに比べ、スリランカのお茶は低く見られてきたため、値段も比較的安かったのです。
近年になり、各茶園の努力と政府の紅茶文化保護政策ともいえるもので、スリランカのお茶は、水準がぐっと上がりました。
現在では、以下の地域がそれぞれ特徴的な紅茶を産出しています。
(H)ヌワラエリヤ
(H)ウダプセルラワ
(H)ディンブラ
(H)ウバ
(M)キャンディ
(L)サバラガムワ
(L)ルフナ
これらは、セイロン島の中央部から南部に広がる地域で、上に書いてあるものほど標高が高くなっています。厳密に言えば、ルフナなどは地域内の標高に幅があるのでサバラガムワより高い地域もあります。
Hは、ハイグロウンエリア、Mはミディアムグロウンエリア、Lがロウグロウンエリアです。
高地の茶園で採れる紅茶が美味しいのはもちろんですが、スリランカのお茶は、低地のものが非常に美味しい。
私はロウグロウンエリアの紅茶で味わえる、独特の甘み、渋みが好きなので、サバラガムワ、ルフナ両地域のものをよく飲んでいます。
値段も控えめなのが嬉しいですね。
行きつけのお店で教えてもらったのですが、紅茶の品質を決めるいろいろな条件があるそうです。
高度、産地
その年の気候
お茶を摘む技術
お茶をもむ技術
お茶を発酵させる技術
お茶が消費者に届くまで品質を保つ技術
だから、ワインと同じで、今年Aという茶園のお茶が美味しくても、来年はBという茶園のお茶がおいしいかもしれない。そういうものだそうです。
行きつけの紅茶専門店は、品評会でそのシーズンのいい紅茶だけを選ぶということを徹底しているという話でした。
いつも飲んでいる紅茶が、そういうこだわりから生まれたものだと知ると、より一層美味しく感じられますね。
ここまで書いてきて気づきましたが、こんなマニアックな話題についてきてくれる読者がいるのだろうかと。
まあ、紅茶に興味がある方に読んでもらえば、それでよしとしましょう。
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