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「でもどうやってそんなに焼けたの? 痛かったでしょ?」
焼けた皮がめくれるくらいだし、ってかそれを見ているこっちも何だか痛い。ちゃんと新しい皮膚が出来てからめくれているんだろうけど、あぁぁぁ。
「痛かったですよ、シャワーも沁みるくらいで。水ぶくれも出来ちゃって、日焼けって火傷と同じらしいですね」
「うわ」
門脇君の表情からその様子を思い浮かべる。俺もむかーしに経験がある。あれって冷水のシャワーでさえも沁みるんだよな。もう絶対そんなのしたくない。
「面倒でも日焼け止めを塗っておくべきでした。奈々子に連れられて一日中遊び回っていたから」
「一日中?」
「しかもそれを丸二日ですよ。日焼けもそうですけど体力も限界でした」
「わぁ、お父さんは大変だ」
奥さんは身重だし、遊び盛りの奈々子の世話は門脇君の仕事だもんな。凄いよ、本当に。
「今度からは面倒でも塗ることにします」
「それがいいね」
俺も帰りにドラッグストアに寄って買っておくべきだろうか? そんなに外出はしないけどさって今更?
「スカイさんはアウトドアに行かれたんですか?」
「俺が行くと思う?」
「思いません」
いやいやそんなにはっきり言わなくても。良く分かってんのね。
「日差しが強い時間に予定外に外に居たからかな」
焼けたとなると多分あれだ。男の子の落し物に付き合っていた時くらい。それ以外に長い時間外に居たことってなかったから。それもどうかと思うけど。
「そんなことが。さすがスカイさんですね」
「え?」
「困っている人を放って置けないってところが」
「え」
やだ、ちょっとやめてよ。そう言うんじゃないんだから。
「ふふふ、そう思うと日焼けも悪いことばかりじゃないのかもしれませんね」
「ふふ、どうだろう?」
でも痛いのだけは勘弁ね。
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