4話 自分が必要とされる時

「そんなの分かってるわよ!」

と、綾は言ってきた。

高山先生は綾が言ったことを遠い目で見ていた。

そして、高山先生は手術室の方へフェローの綾と走っていった。

誰もいない病室。

誰も自分のことを気にもしてくれない。やっぱり医者は無理なのか…。自分の体では救命の医師は無理なのだろうか…。

静かに病室を出る。

すると…。

「おい、そこのやつ!」

「あ、はい?」

「お前だよ、お前」

「解離性大動脈瘤の患者さん。緊急手術することになったから、ご家族に連絡して」

この病院に来て、初めて自分を必要とされた。

「はい」

大きな声でその場を去った。


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次回は9月10日(月)更新予定です。

更新最新情報は@しげお 公式サイト(https://shigeoo.crayonsite.com)をご覧ください。更新スピードは作者の都合により異なる場合がございます。予めご了承ください。

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