2話 最初の現実

「おはようございます…」

アレンは救命救急センターのフロアにいた看護師に挨拶をする。

「おはようございます」

看護師は笑顔で返してくれた。

「あの…」

「どうされましたか?」

「緊急外来の高山先生はいらっしゃいますか」

「高山先生ですか?ご用件は?」

「本日からお世話になります。アレンです。」

「あー!アレンさん」

そう言いながら、驚いた様子で後ろにいる若手看護師の方を向いた。

「本当に来た。あの噂って本当だったんだ」

「あー。高山先生なら、B館の605号室で診察してると思いますよ」

1人の看護師がアレンに言う。

「ありがとうございます」

「この病院初めてでしょ?案内してあげようか?」

その看護師はアレンに言う。

「でも、すごいね。あなた確か、左足と左手腕を無くしちゃったんだよね。それで、よく医師なんかやろうと思ったね。しかも救命をね。」

と、笑いながら彼女は話している。


※この物語はフィクションです。

※2話以降、緊急外来=救命と表現いたします。

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