第4話.ある少年の、素晴らしいプレゼント

―ここで突然だが、情景が変わる―






季節は、今と同じ〝冬〟。






12月に入ったばかりの頃だった。






名札に名前が書いてあるが、


「網田謎留あみだなぞる」という名前の小学生の男の子が自分の両親に


「ねぇねぇ!今年のクリスマスは


サンタさんからギター(アコギ)を


もらいたい!」と言っている。






それに対し、


母親が「ギター?ずいぶんとぜいたくなモノが欲しいのね」と言う。






謎留は、


「だって、僕、小学校の音楽の授業で吹く


〝リコーダー〟は全然吹けないし、それだったら、何か別の楽器が出来るようになりたいし、テレビとかでギターを弾いてる人見てたら凄くカッコ良いもん!!」と言う。






隣の父親は、「そっか。もらえると良いな!!」と言った。






それから時間が経ち、クリスマスイヴの夜、「ギター、もらえると良いな!!」と思いながら謎留は眠りについた。






翌朝、


目が覚め、起き上がってみると、ギターケースがあった。開けてみると、


なんと、本当にギターが入っていたのだ!!






「わ~!やった~!!」謎留は大声を上げて興奮する。






「お父さんお母さん~!見てみて~!サンタさん、本当にギターくれたよ!!」と母親に言った。






「良かったわね!!」と


母親は微笑みながら言った。






父親も微笑み、


「良かったな!上手くなるように、しっかり


頑張るんだぞ!!」と言った。






謎留は


「うん!!」と嬉しそうに頷いた。

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