詩とかポエムとか

麻上篤人

第1話-淡い心

 原初の惑星は海へ沈み、

 2度目の日の出は水面に漂う。

 3度目は来ず、未だに海藻が絡みつく。

 チリチリと胸を焦がす太陽は

 いつも私に問うてくる。

「その砂浜に、どんな未来を描くのか」

 アレは頻りに、そして執拗に、

 私を照らしつけるのだ。


 流木を見つけ、砂をつけて、

 城を作る。

 完成までは程遠い。

 そして、無残にも波がそれを攫う。

 形作った砂の城は、未完成のまま崩れ去る。

 私はパラソルの下でそれを眺めていた。

 膝を抱え、服を着たまま、君と共に居たい。と冷たい眼で虚空を見つめる。


 ふと青い空を見た。白い雲は形を様々に、ゆっくりと流れていく。そして哀れにも思うのだ。

 願わくば、君と夜空を見上げたい。「星が綺麗だ」と伝えたい。

 それが叶わぬのなら、口に海水を含み、砂を噛んでやろう。そして、暗く何処までも深い海を見て呟くのだ。

「ああ、海が綺麗だ」と。




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