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  • <五日目> Evolutionary successへの応援コメント

    読了いたしました。
    遺伝子の性質(利己性)を題材にしたお話で、バイオハザードものに留まらない新人類の誕生をほのめかす、終わりの始まりの物語というところでしょうか。硬質な文書で静かに、けれども着実と進んでいく変化にドキドキさせられました。
    おそらく、あえてボカしているとは思うのですが、設定が上手く飲み込めない部分がありました。自己と他者の境界を崩すとは具体的に何を指すのか(信号交換の混乱とは具体的に何か)、何故体内の細菌が主導権を握っているのか(ゲノムの総数や個体単位での増殖力の差かなという憶測がありますが)最後のほうの部分だけでは理解し切れませんでした。
    遺伝子キメラを体内で大量に作り出し多様性を生み出すというアイデアには驚きました。1万字の文字数の中で、ハラハラ感や驚きを感じさせる面白いお話だったと思います。

    作者からの返信

    早速の読了とコメント、ありがとうございます! 非常に細かく読み込んで考察していただけて、書き手としてこれ以上望めるものがありません。

    おっしゃる通り、あえてぼかしている部分ではありましたが、どこまで描くかの線引き具合が私の側からも未熟だったように思います。「これは取り込んでいい遺伝子」と人間の細胞で遺伝子キメラを作っていくうちに、そばに棲んでいるバクテリアやウィルスが「この細胞は仲間(しかし全く同じというわけではない)」と認識できたならどうなるか。個体単位の総数が主導権の決め手だったかもしれないし、偶然優劣が定まったのかもしれない、或いはもともと人体が活動にその微生物を必要としているからこその譲歩か? いまだに謎です。

    この作品からハラハラドキドキを感じていただけて、うれしく思います。ありがとうございました!