5) 「思考-言葉-行為」というプロセスを逆転させることだ

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 すべてを変える方法はひとつだ。あなたの考えを変えるしかない。


 ひとの創造方法には、思考、言葉それに行為あるいは行動という三つの段階がある。


 根になる考え、つまり支えになっている考えをいちばん速く変える方法は、「思考-言葉-行為」というプロセスを逆転させることだ。


 まず、こうありたいと思う考えにもとづいて行動しなさい。それから、こうありたいと思う考えを言葉にしなさい。それを何度も実行していれば、精神の訓練ができて、新しい考え方ができるようになる。


《神との対話1-P222》(一部省略)

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 否定的な考えをもつと、悪循環が起こる。その循環を断ち切る方法を探さなければならない。


 秘訣は、支えとなっている考えを変えることだ。


 思考-言葉-行為というパラダイムを逆転させることだ。


 根となる考えを変えたければ、「考える前」に行動しなければいけない。


 《神との対話1-P227》(一部略)

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 私たちは、生後まもない時から色々なことを他人から学び、それを自分の考えとして取り入れます。


 ところがいったんその考えが自分に固着すると、固定観念となって、変えたいと思っても、容易に変えることはできなくなります。


 その考えを変える方法を、お金に対する考え方を例にして、『神との対話』では述べています。


 著者ニールが、「なぜ私はお金に困らない生活が送れないのでしょうか」と神に質問しています。


 ニールは幼少の頃から信仰するキリスト教の影響で、「お金は邪悪なもの」という考えを持っています。


 その一方で、一般の人々と同じように「お金が欲しい」という思いもあるのです。


 その交錯した思いを変える方法を、神は語っています。


 物事の創造は、「思考-言葉-行為」の順でなされます。「お金は汚い」という考えが、言葉となり、行為に現れます。


 それを逆転するのです。こうありたいという思いを、まず行為に表し、言葉にするのです。


「お金は良いものだ」と言葉に表し、それに沿った行動をいつも取りなさいと、神はいうのです。


 そうすれば、次第に新しい考えができるようになるというのです。


 『神との対話』ではそれと同様のことを、物乞いの老女の例えで、説明しています。


┌《神との対話1-P228》(一部略)


 通りを歩いていて、物乞いの老女に出会う。いくら貧しいといっても、老女に小銭を与えるぐらいはできると、あなたはすぐに気づく。


 そこで、まず老女に金を与えようという衝動が起こる。ポケットに手を入れてたたんだ札をとり出しかけるかもしれない。


 そこへ、考えが割りこむ。


 おいおい、ひとにくれてやるほど金があるのか!コインをやって、さっさと立ち去ったほうがいいぞ。


 25セントがないかと、あなたはあわてて探す。


 ああ、ポケットの底にひとつあったぞ。


 ところが、そのときにはもう、きまりの悪そうな笑みを浮かべながら老女の前を通り過ぎてしまっている。


 あなたは豊かさと分かち合いということを知るかわりに、老女と同じくらい貧しい気分になる。


 どうして、お札を与えなかったのか!最初は衝動的にそうしようとしたのに、考えがじゃまをしたのだ。


 つぎの機会には、考える前に行動しなさい。金を与えなさい。


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 自分の奥深くに潜む根となる考えを変えたければ、考える前に行動しなければいけないというのです。


 「金を与えようという衝動」は魂の叫び(感性)、「ひとにくれてやるほど金があるのか!」は、精神(理性)の叫び、というのです。


 「行動する前によく考えよ」と、一般的にいわれます。


 しかし『神との対話』では、根となる考えを変えたければ、考える前に行動しなければいけないというのです。


 考えていると、精神(理性)の根となる考えに邪魔されて、魂の願う新しい経験(この場合は、豊かさと分かち合い)をするせっかくのチャンスを、失なってしまうのです。


 それが悪循環となって、ますます強固に、その根となる考えが自分に根付いてしまうのです。

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