クリエイターズワールド ~世界の支配者~

ヨノア Yonoa

第1章 - 異形の胎児

第1話 - ヨノアとユウ

「─────に─────ヨノ─────────ヨノにゃん!!」

「ハッ!?」

友達に名前を呼ばれ、ヨノアは目が覚めた。

「何やってんだ、この忙しい時に。」

友達───ユウは呆れ顔でヨノアの頭を軽く叩く。

「何って…寝てましたが。」

「ちがう、そうじゃない」

「何が違うのでしょうか?」

この世界は────いや、場所といった方が正しいのだろうか。

ともかく、この場所は数多の世界が存在する場所。

多数の創造主たちが集まり、好きな世界を作り出す場所。

その場所で有名な創造者の二人はABIOSと呼ばれるグループの一員だ。

二人はシェアハウスのベランダでお茶を飲んでいた。

「ともかく、知ってるだろう?この世界ではないが、異世界で異変が起きている事は。」

「ええ、異世界とほかの異世界が混ざり合って異形の世界と化していることですよね。」

「わかってんなら寝るなよ。」

「スミマセン。」

「それで、ちゃんと調べてきたんだろうな?この異変のこと。」

ユウは威圧しながら言う。

しかし、ヨノアはめんどくさそうに右目を開ける。

「僕もあまり暇ではないんですよ。レストランだって運営してますし、僕の世界のメンテナンスもやってますし。まあ、調べましたが。」

「ちゃんと調べてるじゃないか。で、結果は?」

「原因は不明、現在調査中です。あと、異形と化している世界は新入りの創造主たちのみのようです。」

「なるほど…新入り達の世界が?」

「はい。その新入り達本人も混ざって異形の生物になっているのですよ。おっかないですねー」

ヨノアは猫耳をぴこぴこさせながら言う。

「全然怖がってなさそうだな。」

「そうですか?」

ユウは特に気にしなかった。ヨノアのテンションが低いのはいつもの事だ。

「まあ、僕らの世界が混ざることはないでしょうけど。この【共同の世界】も。」

「ああ、それならいいんだけどな…いや、よくねぇな。」

「僕達ABIOSの実力なら、異形の生物の一匹や二匹…いや、複数の生物が混じっているので一塊や二塊くらい余裕で拘束できますけどね。」

「戦ったことあるのか?」

「ええ。ただの歩く肉片でしたが。あれなら迂闊うかつに触らない限り取り込まれるようなことはないでしょう。」

「おいちょっと待て。そいつは人を取り込むのか?」

「はい。あと、調べたところ異形はそれぞれ形や能力が違うようです。」

「そうか…よし。これより先の話は、ABIOS全員のメンバーで話し合おう。今日はもうこの話は終わり!!」

「は~い。それでは僕は少し用事があるので。」

ヨノアは立ち上がり、転移ゲートへ歩いて行った。

転移ゲートとは、いくつもの世界を行き来できる装置の事だ。

「もう行くのヨノにゃん?もう少しゆっくりしていっても…」

「いえ、ふたばさんに少しホラー世界ワールドの作成のやり方を教えなければいけませんので。」

「そうか。それじゃあしょうがない。じゃあな。」

「はい。」

そういってヨノアは転移ゲートに入っていった。

ひとり残されたユータはふと、思った。

「あれ?ふたばさんってホラー耐性あったっけ?」

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ここまで読んでくれてありがとうございます。

作者です。まだ初心者なのでおかしなところがあったら指摘お願いします。

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