死刑に犯罪抑止効果はない。これは意味のない床屋談義ではなく、死刑廃止で凶悪犯罪激増の信頼できるデータはありません。

だからこそ死刑を廃止した国で一か国たりとも（いいですか重要な事ですから二回言いますよ）、一か国足りとも死刑を再開した国はありません。

もし死刑を廃止したことで、凶悪犯罪が激増するような事があるなら、死刑を再開するしかないのでしょう。

死刑には犯罪抑止効果はありません。

ネットであさると死刑による犯罪抑止効果の怪し気な情報がゴロゴロ出てきます。しかし所詮怪しげな情報です。

このことについて小浜逸郎は「なぜ人を殺してはいけないのか」（洋泉社ｙ新書）のｐ１９１でこう述べてます。

「抑止効果があるという積極的な主張をしているのは存置論者であるから、その積極的主張を証明する義務があるのは、存置論者のほうである。だから、少なくとも当面の観察過程の中で、ある国では死刑を廃止したためにこんなに殺人が増えたといった強力な事実を証明材料として提供できないと、「抑止力がある」との存置論者の主張は説得力を持たないことになる。その意味では、廃止論者の反論の方に一日の長がある」

一応言っておきますが筆者小浜逸郎は結論としては死刑に賛成の立場です。ですがとにかく死刑に公明正大で誰が見ても反論の余地のない科学的実証的な抑止効果がないことは、死刑賛成の小浜逸郎も（しぶしぶ？）認めている。

死刑廃止国家が年々増加し、死刑復活国家が存在しないことが、強力な傍証になるでしょう。