第二十三話 決闘

「エヴァンジェリーナ!」


 エヴァは、俺の後ろに隠れた。

 そして、服の袖を握っている。


「こっちに来い。おまえは、俺と居るべきだ」

「ボニート様。婚約は、貴方から破棄されたと聞きました。わたしは、それを受けて、こちらに留学して、大切なお友達を得ました。だから、”もう”帝国には、帰りたくありません。父にも、陛下にも、ご許可を頂いています」

「なっおまえは、俺の所にくればいい!守ってやる。金もある。そんな男よりも、俺の方が優秀だ!俺は、公爵だ。帝国の公爵なのだぞ、こんな王国のどこの馬とも解らないやつよりも上だ!」


 あぁダメな人だな。


「アルノルト様は立派な人です!」


 エヴァ・・・・それじゃ逆効果だよ。

 後ろに隠れながらでも、服を握った手が震えていても、エヴァは自分の意見を主張している。


 それならば・・・。


「エヴァンジェリーナ!いいから来い。周りがどうなっても知らんぞ、俺が言えば、父がおまえの母親を「母は関係ない。そんな事が許されるはずがない」」

「おまえがくればいいだけだ。金も地位も好きに出来るぞ」

「そんな物入りません!」


 あぁ・・・。


「横から申し訳ない。ボニート殿。アルノルトといいます。往来で、大声で話すのは、王国では”恥”としています。少し落ち着かれたらどうですか?それとも、帝国の公爵家では、か弱い女性を頭ごなしに罵倒するのが”正しい”事なのですか?」

「なっ」

「あぁそれに、ご自分で得た力ではない事を、”さも”ご自分の力のように言うのも、恥ずかしい行為だと教えられましたが、帝国の”お貴族様”は、それが正しいのですか?」


 一息入れて

「帝国では家の力よりも、個人の力の方が大切だと教えられましたが、やはり、現実では違うのですね。少し残念です」


「ハハハ。ぼっちゃん。アルノルト君の言う通り」

「エタン。もう少しいい方を考えましょう。でも、私もエタンと同じ意見です。ボニート様。一度出直しましょう」

「・・・嫌だ!ここまで馬鹿にされたのだぞ。帝国貴族。それも、公爵家の後継ぎのこの俺が、だぞ!エヴァンジェリーナ。この俺が来いと言っているのだ。それに従えばいい。やはり、おまえは、あの売女の娘だ!」


「なっ」

 エヴァが何か言い出しそうだったが、ここで感情的になってしまったら、エヴァが傷つく。

 振り向いて、エヴァの発言を制した。


 ボニート糞ガキの方を向いて、深々と一礼して

「はい。はい。公爵様。申し訳ありません。これでご満足ですか?それじゃ僕達は買い物の続きが有りますので、御前失礼致します」


「待て」


「いえ、待ちません。私が貴方に従う必要はありません。それに、エヴァは、私にとって大切な仲間です。その仲間が帰らないと言っているのです。私には、それを守る義務と責任があります」


 エヴァが握っていた服の袖を離させて、手を握って歩き出した。


 顔を真っ赤にしているエヴァ。それを見て、更に赤く震えだすボニート。

「ブノア。エタン。その無礼者を殺れ」


 腰に下げた太刀に手を添える。

 実戦なんて事になったら、間違いなく殺される。それだけの力量差は感じられる。


「へぇ変わった形の剣だな」

「あぁ”刀”というらしい」

「お!答えてくれるのか?」

「そうだな。逃してくれるのなら、後日お礼状と一緒に質問に答えるぞ」

「いやいや。そういうわけには行きそうにないのだけどな」

「前みたいな言葉遣いではないのだな」

「え?あぁ訛りだ、気にしないで頂戴」

「それでどうする?」


「エタン。切れ!」


 おまえがやれよとは思うが、誰かが、通るまで時間稼ぎを考えているが、いい方法が思い浮かばない。


「ぼっちゃん。だめですよ。帝国領内ならいざしらず。王国内で、辺境伯の後継ぎを傷つけたとあっては、戦争になっちゃいますよ。それに”ほら”」


 そういって、エタンと呼ばれた男は両手をひらひらさせた。

 剣を持っていないというアプローチだろう。


「ボニート様。エタンの言うとおりです。王国内で帝国の者が、王国国民を傷つけたとあっては、お父上のお立場も悪くなってしまいます」

「なっそんな事、なんとかなる。俺は、公爵家の後継ぎだ!」


「ぼっちゃん。ぼっちゃんが問題を起こせば、弟様が後継ぎになるだけですよ。ここは帰りましょう。エヴァンジェリーナの事は残念ですけど、あきらめましょう。正直、帝国の水が恋しくなってきました」


「うるさい。うるさい。うるさい。お前たちは、俺に従っていればいいのだ!」


 あっ切れたな。


「はい。はい。ブノア。俺は、十分給料分の働きをしたよな。お子ちゃまの護衛任務だよな。ルベルティ家に、雇われているわけでもないので、俺はこれで抜けさせてもらうわ。おまえはどうする?」

「そうですね。確かに、私達の雇い主との契約とは内容が違ってしまっていますね。私は、責任がありますので、最後まで見守っていきます」

「わかった、無理するなよ」


 エタンと呼ばれていた男の表情が消えたと思ったら、俺の真横に来ていた

「あんさんは、なかなかおもしろい。いずれまた会う事になるだろう。その時まで壮健あれ」


 油断していたわけじゃない。しっかり集中していた。

 それでも、動きを追いきれなかった。背中に嫌な汗が流れてきた。この世界に生まれて、初めて生命の危機を感じた。エタンがその気になったら俺は一秒後には死んでいた。

 命拾いしたとは思うが、もう一人のブノアも同じくらいなのだろう。


「ブノア。どういう事だ!」

「ボニート様。ここは引きましょう。これ以上は無理です。エヴァンジェリーナ様の意思も硬いようですし、姫を守る騎士ナイトも居るようですからね」

「うるさい。うるさい。俺が殺れと言っている。殺ればいい。後始末はパパがしてくれる!ブノア」

「やれやれ、困ったお人だ。引き際がわからないのですかね」

「なに!どういう・・・」

「はい。はい」


 ブノアからの威圧がこちらに剥けられる。

 刀を握る手がしびれてくる。見られるだけで、足がすくむ。背中に嫌な汗が滝のように流れているのがわかる。手足に動けと命令しているが、動かない。


 動け!動け!動け!動け!


「もういい。俺がやる。おい、おまえ。エヴァンジェリーナを置いて行けば、命だけは助けてやる。どこを見ている」


 ボニートを無視して、ブノアを睨みつける。

 威圧が少しだけ緩められたのがわかる。


「おい。来ないのか?」

「強がりを、でも、いいですね。勝てないと解っていても引けないのでしょう」

「あぁそうだな。俺じゃおまえに勝てない。でも、”勝てないから”って”負ける”わけじゃないだろう」


 そうだ。俺は、ブノアやボニートを殺したいわけじゃない。俺と、エヴァが無事、寮にたどり着いて命を繋ぐのが目的でいい。そうだろう、”火消し”に必要なのは、目的を間違えないことだ。


「ハハハ。そうですね。ここは、私の負けでいいですよ」


 ブノアから出ていた威圧がなくなった。


「おい。俺を無視するな。なんだ!負けって、俺は負けてないぞ、俺のほうが金も力も権力も上なのだからな」


「どうします」

「逃してくれるのか?」

「さて、どうしましょうか?私のお役目は、このぼっちゃんを守る事ですからね」

「そうか、俺達を、見逃してくれるのなら、俺は、そこで””に、指一本触れないぞ。ただ、おれの後ろに控える姫に、指一本でも触れたら、玉砕覚悟で刀を抜く!魔力暴走スタンビートしてでも、おまえを巻き添えにする」

「おっかないな・・・。それが出来そうな魔法力だからたちが悪いですね」

「あぁ本気だからな」

「怖い。怖い」


「アルノルト様」

「エヴァ。それ以上はいう必要はない。俺の我儘だ」

「・・・・はい」


 背中に置かれた手が暖かく感じる。


「ボニート・ルベルティ。どうする!来ないのか?親の金や権力が、通じない相手には、強く出られない。さっさと帰って、ママのおっぱいでも吸っていればいい。それとも、それさえも出来ないのか?」

「ふざけるな!」

「え?なんでしょうか。公爵閣下のバカ息子様。パパとママが居ないと怖くて文句も言えませんか?弟さんの方が優秀なのでしょう。後継ぎを譲られたらどうでしょう?」

「おまえ!!俺は、優秀だ。おまえに決闘を申し込む」

「え?イヤです。帰ってください」

「なっ貴族が決闘を申し込んでいるのだぞ!」

「面倒ですし、俺にメリットが無いですからね」


「ハハハ。あぁ君は面白いな。ボニート様。無理ですよ。貴方では、彼に勝てませんよ」

「おいおい。ブノアとか言っていたな。そこで煽らないでくれよ。確かに、そのお坊ちゃまでは、俺には勝てないでしょうけど、言い方があるだろう。俺も、無傷で帰すなんて芸当は、できないからな」


 ボニートを徹底的に挑発して、ブノアという奴の調子に合わせていけば、ボニートの敵意が俺に向く。

 後ろで震えているエヴァに、被害が行かないようにしていれば、なんとか切り抜けられるだろう。

 恐れているのは、ブノアが本格的に介入してくる事だからな。なぜか、奴らは俺を意識している。


「おい。そこの男」

「いい加減にしてくれませんか?」

「なに?」

「あぁ大丈夫。ボニート殿下には話をしていません。だって、その耳は飾りだろうし、頭を振れば、カラカラって音しかしないですよね?あぁ考えなくていいですよ。殿下は、パパとママの後ろで、ふんぞり返っているのがお似合いですからね」

「ふざけるな。おまえ」

「だから。言葉わかりますか?ね、ぼくちゃん。わたしのはなしている言葉のいみがわからないのですか?ごめんね。ぼくちゃん。おにいさん。これいじょうやさしくはなせないの。だから、そっちのひととはなしをさせてくれないかな?」


 おっなにか切れる音が聞こえるな。

 馬鹿がなにも考えないで突っ込んでくる。ブノアという奴は動こうともしないな。


 クラーラさんの方が早い。これなら、後ろのエヴァを庇いながらでもなんとかなる。

 刀は、鞘から抜かないで、構える。鞘が抜けない様に紐で縛り付けた。


 基礎的な事は出来ているのだろう。

 剣を構えて、突っ込んでくる。エヴァを背中に隠したまま、身を捻って、ボニートの勢いをいなす。

 流石に剣を叩き落とす事は出来なかったが、タイミングがわかれば、次は出来そうな気がする。

 すれ違いざまに、足を引っ掛ける。


 転ぶまでは行かなかったが、体制を崩すには十分だ。

 もっともっと頭に血がのぼって欲しい。目の前のボニートよりも、少し離れた所で、腕組みしてニヤニヤしている奴に、意識の半分以上を持っていかれる。エヴァを二人から庇いながらはかなり難易度の高いミッションだ。


「どうしました。ぼくちゃん。あしこしもよわいのでちゅか?パパとママが、いなくて、こわいのならかえっていいでちゅよ」

「ふざけるな。おまえごとき。俺一人で十分だ!」

「そうでちゅか。できないことは言わないほうがいいでちゅよ。はずかしいでちゅよ」

「そうか、そんなに死にたいのだな。”火の精霊よ。我に力を貸せ。火の玉となりて、奴を焼き尽くせ!”」

「”火の精霊よ、我、アルノルトが命じる。活動を停止しろ”」


 ボニートが、魔力を通じて火の精霊に詠唱願い事をし始めた。ボニートが使った魔法が、俺が公表している精霊を使ってくれてよかった。

 そして、俺よりも劣る適正であった事が幸いした。奴が作り出した”火の玉”を跡形もなく掻き消した。


「なっどうして・・・」

「あれぇぼくちゃん。エヴァだけじゃなくて、精霊様にも嫌われちゃったのかな?」


「へぇ君。面白い事が出来るのだね」

「何のことだか?さっぱり解らないな」

「そうだね。ボニート様。やはり、彼の方が数段上のようですよ」


「そんな事有るわけがない!!!俺の方が優秀なのだ!なんで、なんで、なんで、なんで、なんで、うぁぁぁ!!」


 ブノアは、動かない。

 流石は、帝国貴族なのだろう、怒り狂って切れていても、基本は忘れないと言った所か。腰の辺りに、手と腕でしっかり剣を固定して、体重を乗せて突っ込んで来ている。

 エヴァを背中に庇いながら、ボニートの剣を刀で弾く。鞘が傷つく感覚が腕に伝わる。そのままの勢いで、刀の柄で、ボニートの後頭部を殴りつける。当りどころが良ければ、これで沈んでくれる・・・そうなったら、楽なのだけどな・・・。


 やはり無理だった・・・ようだ。数歩先に進んだ所で、剣を上段に構えた。


「貴様!俺様を、帝国貴族のこの俺を!」

「ぼくちゃん。ここは、王国ですよ。わかっていますか?それとも、本気で、君程度の人間を帝国が守ってくれると思っているの?切り捨てられておしまいじゃないの?優秀な弟君がいるのでしょ?ぼくちゃんなんて、貴族だって事以外なにも取り柄が無いのでしょう?」


「貴様。決闘だ!」

「ぼくちゃん。言葉わかりますか?俺になんのメリットがあるの?」

「俺と勝負出来るだろう?」

「はぁ?馬鹿なの?あぁごめん、ごめん。馬鹿だったな。はっきり言おう。ぼくちゃん程度に勝っても、”俺が弱い者いじめした”と、周りから見られてしまって、メリットどころか、デメリットでしかない。時間は取られるは、余計な運動しなきゃならないし、1ワトにもならないし、完全にデメリットですよ。わかりましたか?解ったら、さっさと帰ってもらえませんかね?」


「・・・臆病者。決闘から逃げる。臆病者め。エヴァンジェリーナ。そんな臆病者ではなく、帝国貴族である俺の所に来い!」

「貴方のそんなところが嫌いです。私は、アルノルト様と一緒にいます!」

「だってよ。帰ってくれないかな?それとも、刀を抜いたほうがいいのか?抜いたら、止まらないよ」


「ボニート様。人が集まり始めています。目立ちすぎると・・・」

「うるさい!ブノア。なんとかしてこい!」

「・・・はぁ」


 この当りが潮時って解っているのだろう。

 一戦して撤退が戦略的には正しい。どう考えても、俺一人では、ボニートを相手にする事しか出来ない。何かの保険が欲しい。


「ブノア!終わりにしないか?俺は、このまま、エヴァを連れて帰る。おまえは、その坊やを連れて帰る」

「魅力的ですが、ボニート様は、貴方を切りたい様ですよ」

「俺のメリットが無い」


 ボニートを無視して、ブノアを見据える。

 ”火付け現場”でもよくある構図だ、キャンキャン騒いでいる現場のトップを無視して、上層部と交渉を行う。禁じ手に近いし、現場とは決別してしまうが、”場”を納める為には有効な手段だ。その後、現場に事情を説明すれば、現場のトップだけが孤立する構図を作る事が出来る。


「解った。君が、ボニート様を”傷つけない”と言ってくれたら、私は、そちらのお嬢様や君に手を出さない事を誓おう」

「まだ少ないな。最低でも、俺や俺の周りの安全を保証して欲しい。それと、その坊やを連れて帝国に帰るとな」

「いいでしょう。私も潮時だとは思っていますし、あまり長時間こちらに居るのも問題でしょう」

「傷つけないとは、”死なない”の解釈でいいのか?」

「そうですね。それでいいでしょう。無傷で勝てるほどの力量差はなさそうですからね」

「そうか、ついでに、その坊やが持っている物も迷惑料でもらうからな」

「いいですよ。私には、価値が無いものですからね」


「よかったな。ぼくちゃん。きみの足りない頭では考えられなかった妥協点が見つかったぞ!」


「ふっふざけるなぁ!!!」


「エヴァ。少し動くぞ!」「はい!」


 ボニートは剣を上段にかまえて踏み込んでくる。

 身体を交わしてギリギリで交わす。剣が石畳を打つ音が聞こえる。体制が前のめりになった、ボニートの脇腹に蹴りを放つ。

 一瞬動きが止まったが、少し距離を取って再度剣を構えた。今度は、帝国でよく用いられる剣技の構えだ。どうやら、ボニートは、剣の加護は受けていないようだ。

 ボニートが繰り出す剣を刀で受け流す。


「貴様ぁ死ねぇェェェ!!」


 一旦距離を取ったボニートが再度上段にかまえて剣を振り下ろす。今まで以上に力技な感じに見える。

”剣の精霊よ。我に集いし、彼の者が繰り出す剣から我を防御せよ”

 俺の前にうっすらとした幕のような物が作られた。加護を持っていないのなら、これを”剣”で破る事は難しいだろう。

 ”結界”にボニートの剣が触れて、軌道がずらされたのがわかる。


”思考加速のスキルを取得しました。アクティブにします”

”スキルを隠蔽しますか(はい/いいえ)”


 ここ新しいスキル?


 ボニートの動きが更に、スローモーションになる。

 これなら!刀を水平にかまえて、俗に言う居合のような格好で、ボニートの腹を殴打する。

 俺の身体の動きも緩やかだ。これが思考加速のスキルなのだろう。思考する速度だけが加速されている。どのくらいの速度だろう。動きから考えると、100~200倍と言った所だろうか?

 思考が加速しているという事は、魔法発動も加速されるのか?

”刀の精霊よ。我の方なに集いし、力となれ”

 詠唱は頭の中で完結させた。

 刀が淡い光に包まれた。刹那の時間にこれだけの事が出来るのなら、かなりの事が出来るようになるのだろう。


 ボニートに刀が食い込んでいくのがわかる。


”思考加速スキル、解除”


 時間軸が戻る感覚が解った。

 ボニートが悶絶して、地面に倒れ込んでいる。


「ほぉ」


 しまった、ブノアは気がついたか?

 ここは、当然のような顔で貫き通す。


「ブノア。約束は守ってもらうぞ」

「勿論です。アルノルト・フォン・ライムバッハ殿。またいずれお会いしましょう」

「やだよ。面倒だ。二度と会いたくない」

「ハハハ。ハハハ。それでは・・・」


 ブノアは、一瞬で視線から消えて、倒れているボニートを抱えて、元の位置に戻った。

 俺とエヴァに一礼して、その場から立ち去るようだ。


 緊張の糸が切れてしまって、その場に座り込んだ。

「アルノルト様。アルノルト様」

「エヴァ。大丈夫。少し疲れただけだよ。ありがとう」


 泣き出してしまった、エヴァの頭を抱き寄せた。


「アルノルト様。なんで・・・」

「ん。友達だろう?エヴァが困っていたから助けただけだよ。でも、良かった。二人とも無傷だよ」

「はい!」


 ブノアやエタンの動きから、”思考加速”以外にも何か、身体能力を加速させる手段があるのだろう。上位者との戦いでは必須になってくるかもしれない。

 ふぅもっと剣技や魔法を勉強しないとな。スキルの事も、もっと研究しないとダメだな。


名前:アルノルト・フォン・ライムバッハ

[異世界日本語変換:1.50]

[鑑定:2.86]

[思考加速:1.00]

魔法制御:2.99

精霊の加護

 地の加護:0.45

 火の加護:0.99

 [水の加護:0.37]

 木の加護:0.25

 風の加護:0.65

 [闇の加護:0.13]

 [光の加護:0.20]

 武の加護

  剣の加護:0.95

  刀の加護:0.90

 [守の加護]


 泣き顔のままだけど、にっこりと微笑んでくれたエヴァを守れた。この笑顔が守れただけでも満足だ。

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