第74話 修造くん終わり

 肝心の修造くんとの話し合いをしたんだけど、彼は私に雪子と2回も会っていたことがバレてるとは、ずっと思ってなかったの。


 事情があって、2週間ほど家を空けていたし私もすぐに問い詰めなかったから。


 彼は私と雪子に男性不信になって欲しくないと言う。


 どの口が言うか、とは思うけどこういうトンチンカンなところが修造くんらしくて

 私はつい聞いてしまう。


 そして、「女性より男性の方がこんなに信じられるんだよ」

 みたいな例を挙げて説明してくれた。


 でも今彼から聞きたい話は、そんな話しじゃない。

 彼の本心が聞きたい。


 自分を繕ったりしなくていい、私や雪子に対する意見があるなら何でも言ってくれて良いのに。

 私たちだって悪いんだから彼だけ謝る事ない。



 返って謝るばかりだと今の状況にパニックになっていて、やけくそで謝っているんじゃないかと勘ぐってしまう。


 男性が(彼が)信じたいから本当の気持ちが聞きたい。


 案の定……


 最初のメールでは、「何も言う資格がない」と反省モードに入りまくりだったのが次ぎのメールで

「なんか、まだ正人の方がピューレラさんをよっぽどしあわせにできるんじゃない?俺なんかよりも。彼はちょっと病的だけど、治せばいい人だと思う。それか優さんだっけ?その人なんか絶対いいと思うけどなあ。でも結婚してるんだっけ?」


 などとメールが入ってきた。


(修造くんには今までの私の恋愛遍歴を話してきていた)


 あのー、私は正人とは関わるのも嫌なんだけど。

 それに優さんはバツイチで独身だよ。


 話の論点がズレまくり。

 あまりにズレてて怒るより笑っちゃった。


 でも私は彼のこういう少し変わってるところにも惹かれてたんだよね。


 修造クンとの付き合い、恋愛としては終わりかな。


 私は話し合ってお互い前に進めるようなら付き合いを続けようって思ってた。


 雪子と付き合えばいいなんて言ってたのにね。


 だけど今の彼は恋愛に消極的。

 これ以上は私も足踏みしちゃうし彼にも負担が掛かっちゃう。


 だけど縁が無かったって事なのかなぁ。



 結局、雪子に生理はきた。


 そこで、雪子と修造くんの関係も終わった。

 私と修造くんの関係も終わった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る