学校の裏側はゲームの世界?!
窪原 一夏
第1話 噂の《開かずの教室》は違う世界への入口?!
夏休み初日、宿題に使うプリントを、学校に置いたまま忘れて帰っていたことに気づいた
午前中の
窓の外は雲一つない青空で、今日も暑くなるんだろうなと悠海は少しげんなりする。
「こんなに暑いと宿題のやる気が起きないよね」
勉強は
午前中とはいえ
三階の教室から階段を降りて行く時、悠海はふと図書室をのぞいてみようかと思い立った。
夏休みの読書感想文の本は町の図書館で借りようと思っていたのだが、数日前に図書の先生が
夏休みが始まった最初の週は図書室を開けているとお知らせがあったこともあり、二階で階段を降りるのをやめて図書室のある方へと
「あれ?なんで閉まってるんだろう?」
開けていると言っていた図書室のドアには
「職員室で聞いてみようかな」
図書室の入り口から中を
子どもが少なくなった事でこの学校には使われていない教室がいくつかある。図書室前の
カーテンが閉まっていて中を
「なんでドアが空いてるの…」
《開かずの教室》ドアが開いている。ほんの少しだが、
悠海は自分の中に眠っていた
悠海は
「失礼しまーす。」
顔だけを中に入れ見回してみるが、電気が
「…先生?
「きゃーーー!いやーーー!助けてーーーーー!!」
「いやーーーーー………学校ってこんな高さあるっけ?」
「最初の
どれだけ時間が
時計が無いためはっきりとは分からないが、かれこれ一時間以上は
その間、とにかく楽な
楽な
「もしかして私……」
悠海の頭の中に
見たかったテレビ、読みたかった本、夏休みに遊ぶ約束をしていたこと、お父さんお母さん、悠海の頭の中に次々と思い浮かんでいく。
目に
「私、…もっと、もっと、生き…っ、きゃっ」
どしんっと音を立てて悠海は
真っ暗だったため気がつかなかったが、
「
しかし
真っ暗だった空間は消え去り、悠海は大きな黒い机がいくつも並べてある部屋にいた。
「ここ…理科室?」
しかし部屋全体は
だが窓を見ても外は全く見えない。
正面には黒板らしきものがあるが、真っ白で
近づいてみると
黒板もどきの横には部屋があり、そこに
そこは悠海の通う
そもそも窓の外が
「えっ、なに…ここどこ…」
悠海は教室の出口だと思われるもう一つの
ドアは
「出られない、…どうしよう」
なんであの時、開かずの教室に入ろうと思ってしまったのか、悠海は
「どうしよう…」
びしょびしょに
なんとなく、何かから
机の下のスペース、悠海が
「きゃっ」
真っ黒な本は中央からゆっくりと開いていく。中からは
光も
目の前には真っ黒な本ではなく黄色の本が広げられている。
「ん?あれ?さっきのやつと違う」
首を
バッと頭をすくめ、両手を顔の前で
数分の
机の上に乗っていた
なぜだか分からないが、家に出た虫を
本が
「…、……!!っぷはっ、動かした。動かしたよ、私!」
悠海にとっては大きな
「うん、本を見てみよう」
中央から開いたままの
本自体は
そっと
「本なのに
真っ白であるなら書き込めるのではないかと思い
これでもいいかと
「なにこれ、なんで
何度
どうすればいいのか分からなくて本を見つめて大きな
左手を顔の下に置き右手でツンツンと本を
そこにあるはずの
「えっ、なになになに?!」
悠海は
怖くてたまらないが気がつけば
しかし、悠海の
いまにも泣き出しそうな顔で
「あいたっ!」
引っ張る
白くて丸みがあって、ふわふわしていて、下にいくほど細くなり、うっすら
大きさは手のひらぐらいしかないが、パッと見た
「お化けだーーー!!」
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