さよなら、僕の神様

氷菓の骨

―プロローグ―

 僕は、この世界が嫌いだ。学校も、すぐに暮れる日も、眠ると来る明日も、素晴らしいとは到底思えない。

 昔誰かが、『明けない夜はない』と言ったらしい。しかし僕は、ずっと夜が続けばいいと願っている。学校に行かなくてもいい夜が、ずっとずっと続けばいい。夜が希望にならないと、誰が決めたのだろうか。

 『学校は勉強をする場所』なら、僕は一体何を学んでいるんだ。僕が痛いほど学んでいるのは、国語でも算数でも、歴史でもない。とか言う、ゴミのようなヒエラルキーだ。人とどこかが違っているで淘汰され、全てにおいて孤立する。暴力だって、許されるようになる。

 教師は見て見ぬふり。友達だった人も、見て見ぬふり。じゃあ僕はどうすればいいんだろうか。誰に手を伸ばして、どうやって生きればいいんだろうか。

 ああ本当に、どうしようもない日々だ。

 どうしようもなくて、明るむ空に震えて。そんな日々が、早く終わることをいつも願っている。

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