忽‹いるが›せなる親の


私はバカだった。


両親は私の成績ほとんどを知らないだろう。

毎回の成績表に判子を押すだけだった。


テストも見せたことはない。


宿題も見せたことがない。


小さい頃から、勉強をみてもらった事がまったくなかった。




小学校に入って、初めて宿題というものを渡されたが、どうすればいいのか分からなかった。


宿題をするのを忘れて、朝泣きながらやったりもした。




両親は、私が何を勉強して、どんな宿題が出て、明日は何をするのかにまったく興味を示さなかった。


教育方針が放任主義だったとしても、基礎すら教えてくれない。



もっとも、勉強できる環境にまったくなかった。


家が小さいので、兄との部屋の仕切りは襖一枚、兄の部屋を通らないと廊下に出られない。


兄は私の部屋に無断で入り、荒らし、色々な邪魔をする。


夜トイレに行きたくても、襖を開けてもらえず、漏らしてしまう事もあった。


兄の事を両親に伝えても、まったく反応がなく、それどころか2人のケンカの怒鳴り声が鳴り響く。



こんな環境下で勉強なんかできるわけがなかった。




忽せなる…物事をいいかげんにしておくさま。なおざり。おろそか。

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