4 裏切りと絶望
14歳の冬に付き合って、17歳の夏に別れました。
花火大会の約束もしていました。花火大会まであと1週間だね!っていうのも全部なくなりました。それでも私は「やったー!友達と行こう~♥」ってウキウキしていました。
しかし、夏が終わった9月初旬。私は同じダンススクールの友達から、こんな事を聞かされました。
「お前の彼氏、花火大会Sちゃんと行ったらしいよ」
え?ん?
私は頭が真っ白になりました。
Sちゃんは私より3つ上の女の子で、私が信頼してる友人の1人でした。ダンススクールの練習が辛い時、愚痴をこぼしあって2人泣き喚き、それでも励まし合い頑張ってきた仲でした。
彼とSちゃんは同じ会社でした。度々彼から「Sから恋の相談受けてる。あいつ〇〇先輩が好きなんだって」と聞かされ、どうやらSちゃんは彼の他に好きな人がいたみたいです。
え?じゃあなんで彼と花火大会に行ったの?私が付き合ってるのも知ってたよね?彼はなんで元カノと行くはずだった花火大会に違う女とすぐ行けたの?1週間しか経ってないのに?
混乱の中、追い打ちをかけるように友人は続けました。
「2人で花火大会行った帰り、渋滞で帰れなくてホテル泊まったんだって。全くその気はなかったのに、Sちゃんから抱きついてきて.....まぁ要するに寝たらしいよ」
心が音を立てて壊れました。
何それ?
私と付き合った3年半は、1週間で消えるものだったの?
いつからSちゃんは彼が好きだったの?
それとも先輩が好きだなんて嘘で、彼に相談するふりして私が付き合ってる時から狙ってたの?
別れるのをずっと待ってたの?
ダンススクールから重たい足を運び帰宅すると、怒り任せに友人に電話をしました。
「マジでありえない!!!」
「わけわかんない!!!!」
声を枯らして叫び、怒号を通話越しに会話し、落ち着いて電話を切ると、今度は涙が押し寄せてきました。
泣き叫びました。
大好きだった彼はもうそこにはいない。
別れてからも切れない縁だったから、親友として一緒にいたかった。
そして向こうもそれを望んでいた。
でももう無理だった。
あまりにも残酷な裏切りの在り方に、心はもうバラバラに砕けていました。
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