エリック、ミシェルとデートする。

第6話

「なにこれ!? うまい!」


「卵とレタスのスープ」


「へぇ。これって、ダミアンが・・・作ったわけないか」


「お前、その言葉で結構俺に精神ダメージがくるんだからやめてくれよ?」


「ぬいぐるみ」


「ミシェル!?」


「ぬいぐるみがどうかしたの?」


「ん?なんでもないわよ」


「なんか気になる・・・」


「な、なんでもないからな!?」


 じりじりと自分の部屋に後退していくダミアン。


「やっぱりなんか隠してるでしょ」


「アレクサンドル君、t・t・とりあえずそこに座ってて」


「もしかして・・・愛人?」


「愛人じゃねぇ!そもそも結婚してねえよ!」


「じゃあ問題ないよね?」


「いや、人にはプライバシーというものがだn・・・あ゛!!!!」


「なにこれ!?かわいいじゃん!」


 俺も見てみると、普通に整理されていてあの性格のダミアンからは創造できないレベルの代物まであった。


まぁ、それはお察しのとおりで・・・


「ぬいぐるみたくさんある!」


「う゛っ」


この世の終わりのような顔である。


ちなみにステファンというと・・・


「・・・・・・・・・・・・」


 目は見開いてるが、言葉は発しない。なんか今思えば全く話してないな・・・話したくないのかな?


「やばい・・・」


ボソッとステファンがしゃべった。


「ステファンにまで言われた・・・」


 とどめの一言は、「ダミアン可愛い!」だった。


 その後は、ダミアンにパワードスーツでつまみ出された。扉を閉めると、「今日は休みだ。どっかいってこい!」もちろんミシェルたちは「やったぁ!」である。


 俺は、「まだ一回も訓練してないんだけどな・・・」と心配するしかなかった。


「ダミエル、俺・・・1回も訓練してないけど・・・」


「大丈夫だ。とりあえずミシェルたちとどっかいってこい」


「分かった」


「エリック、行かないの?」


「今行く!」


 慌てて着替えて、あるものを家に忘れていたことはしばらく後になってから気付くのである。


「エリック、この町は初めてよね?」


「いや、隣町に住んでいたから時々来てた」


「そうなんだ。じゃあ、はぐれないように行きましょうか」


「えっ?いや、あの・・・」


「私と手をつなぐのはいや?」


「いや、そ、そうゆうわけじゃないけどさ・・・」


「・・・?」


「・・・抵抗無いの?」


「ないよ?だって・・・言わせないでよ!もう・・・」


「ごめん。分かったから。繫ぐから」


「よかった。じゃあ、行きましょうか」


「アレクサンドルたちはいいの?」


「あぁ。アレクサンドルたちは大丈夫よ。あの人のとこだから」


「あの人?」


「あ、そっか。知らないか。あの人ってのはね・・・えっと・・・その・・・」


「ダミエルの師匠とか?」


「そ、そうよ!それ!し、師匠のとこにいってるのよ」


「分かった。それなら安心だね。じゃあ、行こうか」


「うん!」


 人ごみに突入する俺とミシェルを見ていたアレクサンドル達は、


「追いかけようか」


 コクリ―――

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